プレッシャー世代とは、氷河期世代とゆとり世代との間の世代です。若手会社員にとっては、接する機会が多い先輩の世代がプレッシャー世代にあたります。プレッシャー世代はスポーツ選手はじめ、世界的に活躍する人も輩出している優秀な世代です。
この記事では、プレッシャー世代の特徴やプレッシャー世代で活躍している有名人などを紹介します。
プレッシャー世代の概要
プレッシャー世代とは、1982年~1987年に生まれた世代のことで、2021年時点の年齢は33歳~39歳です。2007年頃に人気ブロガーによって名付けられました。
氷河期世代とゆとり世代の間
プレッシャー世代は氷河期世代とゆとり世代の間の世代です。
氷河期世代は1970年~1982年頃に生まれた世代で、バブル崩壊後の不況の影響を大きく受けて、卒業後の就職が厳しかった世代のことをいいます。また、ゆとり世代とは主に1987年~1996年生まれの人のことで、義務教育が詰め込み教育からゆとり教育に変化した世代のことです。
前後の氷河期世代とゆとり世代はよく話題に上がりますが、プレッシャー世代は話題になることがあまりありません。
プレッシャー世代がこれまで体験してきたこと
1982年~1987年に生まれたプレッシャー世代は、成長の過程で経済や災害における大きな変化を経験してきました。1985年生まれの場合を例に、年代ごとに経験したことを簡単に紹介します。
1985年 | 0歳 | 出生 |
1980年代後半~1990年頃 | 幼少期 | 不動産バブルの好景気 |
1990年代前半 | 小学校入学前後 | バブル経済崩壊(10年ほど不景気が続く) |
1995年 | 10歳 | 阪神・淡路大震災 |
2000年頃 | 15歳 | ITバブルの崩壊 |
2008年 | 23歳 | リーマンショック |
2011年 | 26歳 | 東日本大震災 |
2013年頃~ | 29歳 | 好景気(いわゆるアベノミクス) |
2020年 | 35歳 | コロナショック |
日本にとって大きなできごとを経験してきた世代で、価値観などに影響を与えています。
若い頃はゲームに没頭する子が多かった
プレッシャー世代は両親が共働きの家庭が多く、子どもだけで家で過ごすことがよくありました。テレビや家庭用ゲーム機が普及していたこともあり、子ども時代に家でテレビをみたりゲームをしたりして過ごした人も多かった世代です。
プレッシャー世代の特徴
プレッシャー世代は多感な頃に社会の大きな変化を経験したため、変化に柔軟に対応できる世代です。なぜそうなるのか、具体的にみていきましょう。
考え方が現実的
プレッシャー世代は物心ついてすぐにバブル経済の崩壊や阪神淡路大震災などを目の当たりにしており、現実が思い通りにならないことを体感しています。また、IT化など世の中の変化も経験しており対応力も高いのが特徴です。
バブルに踊ってしまうと後で痛い目に遭うということを理解しているものの、氷河期世代ほど就職に苦しんではいません。現実的に着実に進むのがいいという考え方を持っています。
プレッシャーに強い
プレッシャー世代は、バブル経済の崩壊や長期にわたる不況、2度の大震災などを耐えてきた世代です。自分の力だけでは変えられない現実のプレッシャーに耐える力があります。プレッシャーに強い点が大きな特徴であることが、プレッシャー世代と呼ばれる理由です。
無理をしない
プレッシャー世代はバブル崩壊で大手企業でも倒産することがあり、無理をしても失敗することがあるのを知っています。無理して働くのを美徳とするバブル世代や、無理しなければならなかった氷河期世代のような、理不尽ともいえるような無理はしません。できる範囲でのベストを目指します。
恋愛に対しては草食系
プレッシャー世代は恋愛に置いても無理はせず、自分のペースで行います。ガツガツせず、恋愛にどっぷりはまることは少ないです。草食系といわれることがありますが、先のみえない恋愛よりは早く安定した関係を臨む傾向にあり、結婚を前提とした交際を考えています。
プレッシャー世代の有名人
プレッシャーに強く現実的である点が特徴であるプレッシャー世代には、若くして活躍している人も多いです。プレッシャー世代の有名人を紹介します。
世界的なスポーツ選手
プレッシャー世代には、世界的に活躍するスポーツ選手が多いです。(敬称略)
北島康介 | 元競泳選手、オリンピック金メダリスト |
吉田沙保里 | 元レスリング選手、オリンピック金メダリスト |
ダルビッシュ有 | 現役メジャーリーガー、2020年最多勝利 |
宮里藍 | 元プロゴルファー、日米での優勝歴あり |
高橋大輔 | フィギュアスケート選手、オリンピック銅メダリスト |
プレッシャーに強い世代なので、大舞台で活躍する人も育っています。
ドラマなどで活躍中の俳優
プレッシャー世代は30代半ばとあって、ドラマや映画で主演をするなど、活躍中の俳優が多いです。
男性だと松山ケンイチさんや松田翔太さん、森山未來さん。女性だと石原さとみさん、北川景子さん、蒼井優さんなどがいます。
ミュージシャン
プレッシャー世代には、若くして国内外で活躍するミュージシャンもいます。例えば、海外ツアーを行ったことがある宇多田ヒカルさんや、モデルとしても活躍する木村カエラさんなどです。
芸人
お笑い芸人の渡辺直美さんもプレッシャー世代です。2021年からアメリカを拠点にするなど国内外で活躍中で、デジタルに強い世代ならではの強みを生かして、インスタグラムでも人気を集めています。
プレッシャー世代と関わりが深い世代
プレッシャー世代は世代としてあまり話題に上がることはありませんが、前後の世代は話題になることが多いです。プレッシャー世代と関わりが深い世代の特徴を簡単に紹介します。
氷河期世代
氷河期世代は1970年~1982年頃に生まれた、バブル崩壊直後に学校を卒業し、就職に苦労した世代です。就職難からフリーターやニートが生まれたり、稼ぐことができなかったりなど、現在にも続く社会問題となっています。
ゆとり世代
ゆとり世代とは主に1987年~1996年頃に生まれた、義務教育でゆとり教育を受けた世代です。のんびりと育ってきた反面、学力や競争力の低下などを招いたという説もあります。
プレッシャー世代の親はバブル世代である場合も
バブル世代とは、1965年~1970年頃に生まれた世代です。中にはバブル世代の親を持つプレッシャー世代もいますし、上司がバブル世代だというプレッシャー世代は多いでしょう。
日本がバブル経済で景気がよかった頃に社会人になった影響で、金遣いが派手など華やかな特徴があり、プレッシャー世代と対極だとよく比較されます。
プレッシャー世代は優秀で現実的な能力に長けている
プレッシャー世代とは、氷河期世代とゆとり世代の間の1982年~1987年に生まれた世代のことで、2021年時点で30代半ばです。世代の名称自体は前後の世代に比べて話題になることは少ないですが、オリンピック金メダリストなど若くして世界的に活躍している人も多く、優秀な世代だといわれています。
プレッシャー世代は大きく変わる時代を生きてきた世代であることから、考え方が現実的でプレッシャーに強いなど、仕事に必要な能力に長けています。また、無理をしないなどバランスのよさも持ち合わせているのが特徴です。
若手会社員の身近な先輩の多くはプレッシャー世代に当たるので、日頃の接し方の参考にしてみてください。