XS/XS Max/XR以降のiPhoneは「デュアルSIM」に対応しています。デュアルSIMとは、1台のスマートフォンで2つのSIMを利用すると、異なるキャリア/契約の2回線を並行して使えることを意味します。2つのモバイル回線を適切に使いわければ、iPhoneの活用範囲も広がります。
日本向けのiPhoneは、2つ用意するSIMのうち1つはeSIM(情報の書き換えが可能な本体内蔵/IC型のSIM)となります。2021年5月現在、eSIMのサービスを提供する通信事業者は楽天モバイルやIIJmioなどわずかですが、オンラインで契約できるなど入手は難しくありません。
そのデュアルSIMは、iPhoneでは「主回線」と「副回線」という呼び名で管理されます。基本的には最初に利用していたSIMが主、追加したSIMが副という扱いになりますが、副回線が補助的な役割のみかというとそうではななく、設定次第で副回線をメインの(おもに利用する)回線として使うことも可能です。
どちらのSIMを使うかは、『設定』→「モバイル通信」画面で変更できます。「モバイルデータ通信」項目では主・副のどちらをデータ通信回線として利用するかを、「デフォルトの音声回線」項目では主・副のどちらを音声通話の電話番号として利用するかを選択できます。
デュアルSIMが有効なとき、コントロールセンターの左上には2回線の状況が表示されます。上にはモバイルデータ通信で利用されるSIM、下にはもうひとつのSIMが表示されます。つねに主回線が上、副回線が下に表示されるわけではなく、「モバイルデータ通信」項目で副回線を選択していれば副回線が上になります。