西武鉄道は13日、今年度の鉄道事業設備投資計画を発表した。2021年度は総額214億円を投じ、40000系をロングシート仕様で3編成(計30両)増備するほか、サービス向上・安全対策・環境対策などの設備投資を進めていく。
新型通勤車両40000系は2017年3月にデビュー。車いす・ベビーカー利用者や大きな荷物を持った乗客にも便利な「パートナーゾーン」を設置しており、2021年度はロングシート仕様で3編成(計30両)増備し、車両の快適性向上を図る。最新技術のモーターを採用するなど、省エネルギー化・低騒音化を図った車両でもあるため、40000系の増備によって環境対策も推進される。
その他、サービス向上の施策として、ひばりヶ丘駅、多磨駅、西武園ゆうえんち駅において、駅空間のさらなる利便性・快適性などの向上と地域活性化に向けた駅の改良工事および機能向上工事を引き続き推進する。
安全対策については、利用者の安全確保を最重要課題ととらえ、内方線付き点状ブロック、ホーム隙間転落検知システムなどの整備を推進。ホームドアの整備も検討する。輸送の安全を確保するため、法面の改良、変電所の機器更新・改良、踏切支障検知装置の高機能化といった対策を進めるほか、安全で快適なまちづくりをめざし、連続立体交差事業を推進する。
環境対策に関して、地球温暖化抑制へのさらなる貢献に向けて、CO2排出量原単位(営業収益当たりCO2排出量)をグループ全体で2030年度までに2018年度比25%削減という環境負荷削減目標を設定しており、西武グループCO2削減目標達成に向けたサステナビリティアクションとして、引き続き省エネルギー化などの環境対策を推進する。
消費電力が低く、CO2排出量削減の効果が期待できるLED照明の導入も推進。2021年度は増備する40000系への導入のほか、大泉学園駅、保谷駅、西武新宿駅、南大塚駅、玉川上水駅など計8駅で照明器具の取替えに合わせ、LED照明を導入する。