JR東日本は11日、インターネットやスマートフォンによるきっぷ購入の利便性を向上させることで、より多くの利用者に駅の窓口や券売機に立ち寄ることなく、自身のペースで列車を利用してもらえるように、乗車スタイルの変革を加速すると発表した。乗車スタイルの変革により、非接触ニーズにも応え、ウィズコロナ・ポストコロナ社会における新しい暮らしを提案していくとしている。

  • きっぷ購入スタイルの推移とめざす姿(JR東日本提供)

具体的な施策としては、チケットレス化・モバイル化を推進し、3月に実施された「タッチでGo! 新幹線」のサービスエリア拡大と東海道線特急への「えきねっとチケットレスサービス」導入、6月27日に実施される「えきねっと」のリニューアルを挙げている。

「えきねっと」のリニューアルでは、「思い立ったらすぐ経路検索が行える」「イメージ通りの座席をチョイスできる」「気軽に空席や価格を比較できる」ウェブサイトに更新するほか、アプリでは新幹線eチケットが3タップで予約できるように改変される。2人以上の予約でも、QRコードを送ることで、離れた場所にいる同行者が別の駅で別の時間に発券することが可能に。コンビニやATMなどさまざまな方法での支払いも可能とする。

お得に利用できるサービスとして、「大人の休日倶楽部割引」が適用された新幹線eチケット商品を「えきねっと」で発売するほか、「株主優待割引」「往復割引」が適用された新幹線eチケット商品、「大人の休日倶楽部パス」「週末パス」をはじめとする一部のお得なきっぷも購入可能とする。新幹線eチケット(指定席)やチケットレスサービスの利用で「JRE POINT」が貯まり、これを特典チケットやアップグレードに使えるようにするとのこと。

  • 「お客さまサポートコールシステム」の概要(JR東日本提供)

「みどりの窓口」によらない販売体制へのシフトも進め、駅社員は幅広いサービスの提供に注力する。「みどりの窓口」は、一定の利用のある新幹線・特急停車駅や利用の多い駅を中心にバランスを考慮した配置へと見直される。あわせて「話せる指定席券売機」(2021年5月時点で14駅に導入)の導入拡大を進め、機器の操作に不慣れな利用者や証明書が必要なきっぷの購入などについては、オペレーターがサポートするしくみとする。

改札窓口の休止時間帯には、首都圏を中心に「お客さまサポートコールシステム」による案内も実施中。利用者に呼び出してもらうことで、必要な案内のほか、精算やきっぷの購入のサポート、移動のサポートを行う係員の速やかな手配などを行う。今後も駅社員が幅広いサービスの提供に注力するために、「お客さまサポートコールシステム」でも利用者に寄り添った案内を行うとしている。