5月8日、女子ゴルフの2021年最初の国内メジャートーナメント「ワールドレディスサロンパスカップ」の3日目が、茨城県つくばみらい市にある茨城ゴルフ倶楽部の東コースで行われた。新型コロナウイルスの影響で昨年の大会は中止となったが、今年は無観客で2年ぶりに開催を迎えた。
黄金世代の”無冠の女王”が王手をかける
9アンダーの単独首位で迎えた高橋彩華(22)は、堅調に3バーディー、ボギーなしで回り、通算12アンダーでこの日も単独首位をキープすることに成功。高橋は「黄金世代」と呼ばれる1998年度生まれ。これまであと一歩で優勝を逃してきたが、そんな“無冠の女王”がツアー初優勝へと王手をかけた。
高橋はその後の会見で「今日は、昨日までよりピン位置が難しかったんですけど、そのなかでも落ち着いてゴルフが出来たかなとも思います」とコメント。「昨日が完璧だったので、それに比べると、あと2、3ヤードがちょっと足りなかったり、大き過ぎたりして、あんまりチャンスに付けられなかった」と振り返った。
単独首位だが、優勝については「考えてないです。チラつかないように、トップ10でいいやと(いう気持ちでやっている)」と述べ、明日の最終戦については「明日も今日までみたいに自分らしいプレーが出来れば、いいスコアが出ると思っているので、それを心掛けたいと思います」と話した。
黄金世代の次の世代も優勝をうかがう
3打差の9アンダーで2位につけたのは、高橋と同じ黄金世代の大里桃子(22)、そして黄金世代よりもさらに若い西村優菜(20)、西郷真央(19)の3人。前日通算8アンダーで優勝争いに加わった西郷はさらに数字を1つ伸ばし、大会史上最年少優勝をうかがう。
大里は黄金世代との優勝争いしていることについて、「プロテストの同期メンバーで上位争いできているのがすごい」と喜び、明日の最終戦について、「(高橋)彩華ちゃんも調子いいので、どういうプレーをするのか、一緒に回れるかどうかわからないですけど、見れたらいいかな」と語った。
4打差の5位にはやはり黄金世代の臼井麗香(22)、岡山絵里(24)、そしてベテランの笠りつ子(33)、上田桃子(34)がマーク。賞金女王の鈴木愛(26)は苦戦し、6アンダーの12位。今年4勝と好調の稲見萌寧(21)は、最後に3連続バーディーで5アンダーの13位に浮上した。
若手の爆発力とベテランのプライドがぶつかる国内女子メジャー初戦は明日、いよいよ最終日を迎える。