ボディラインを美しく保ちたい。でもスポーツクラブに通うのは面倒くさいし、食事制限もしたくない。そう考えている人は多いことでしょう。
でも大丈夫! 実は、ちょっとした工夫で簡単に、あなたはボディスタイルを一気に変えることができます。その秘策をトレーニングコーチの青山剛氏がレクチャー。
■駅では階段を使おう!
──美しいボディスタイルを実現するためには、ヒップラインもポイントになりますね。
青山 そうです。とても大切なポイントとなります。しかし残念なことに、そのことに気づいていない人が多いように思います。
多くの人が鏡の前に立って、自分の姿を見ることでしょう。でも残念なことに鏡に映るのはカラダの前面なんですね。後ろ姿を自分で確認する機会は、ほとんどありません。でもボディスタイルを美しくするためには、バック(後ろ姿)こそが重要なんです。正しい姿勢を保ってカラダの背面をしっかりとケアできれば、ヒップラインも整えることができます。
実は、それは決して難しいことではありません。日常生活での、ちょっとした工夫でヒップラインは、かなり変わるんです。
──といいますと。
青山 通勤、通学など日常生活において私たちは、少なくない距離を歩きます。それだけではなく昇ったり下りたりもします。たとえば電車に乗る時、駅の改札を通った後、ホームまで上がります。その際に、エスカレータを使っていませんか?
──使いますね。
青山 それはもったいない! 通勤、通学の際に駅ではエスカレータを使わずに階段を昇りましょう。それだけで、あなたは貴重なエクササイズタイムを確保することができるのです。
■効果的な階段の昇り方
──エスカレータにのるのではなく階段を昇れば一日の運動量は増えますね。
青山 その通りですが、それだけではありません。
階段昇りが、あなたのヒップラインを美しいものへと導いてくれるんです。
ただ、これも単に階段を昇ればよいというものではありません。いかにお尻の筋肉を活用するかがポイントとなります。
まず、階段を昇る際の姿勢が大切です。下を向いて背中を丸めた姿勢で階段を昇っても効果は得られません。この場合、足の力だけに頼って昇ることになってしまい、お尻の筋肉を活用できないんです。
視線は正面に向け、背中のラインを真っすぐにした姿勢で昇りましょう。するとお尻からハムストリングス(太ももの裏側)にかけての筋肉が活用できていることを実感するはずです。
──足の力だけではなく、体幹を活用するイメージですか?
青山 そうですね。せっかく階段を昇っているのに姿勢が悪いと、足が太くなっただけという悪状況を生みかねません。
もう少し具体的なことを言えば、階段を昇る際にはカカトの位置がポイントとなります。 カカトの位置を下げてはいけません、高く保ちましょう。そうすることで骨盤が僅かに前傾し、お尻の筋肉に刺激を与えることができます。
さあ、今日から退屈な通勤時間を、トレーニングタイムに変えてみてください。日々の生活が充実し、理想のボディスタイルに近づくことができます。
■美ボディを目指す階段の昇り方
文/近藤隆夫、写真/真崎貴夫、監修/青山剛