『101匹わんちゃん』のヴィラン(悪役)“クルエラ”の誕生秘話を実写映画化したディズニー最新作『クルエラ』が、5月27日より映画館で、5月28日よりディズニープラス プレミアアクセスで公開される。世界中に多くのファンを抱えるディズニーヴィランズが、なぜ世の人々を魅了するのか。彼らの存在を名言と共に紐解き、“ディズニー史上最も悪名高きヴィラン・クルエラ”の魅力に迫る。

  • 『クルエラ』場面写真

真実の愛を求めるヴィラン・マレフィセント/『マレフィセント』(2014)

ディズニー・アニメーション『眠れる森の美女』(1959)に登場する、オーロラ姫に呪いをかける魔女“マレフィセント”。オーロラ姫の誕生日に自分だけ招かれなかったことをうらみ、「16歳までに糸車の針に刺されて死ぬ」という“呪いの言葉”を姫に贈った恐るべきヴィランだ。

邪悪な妖精として知られていたマレフィセントだが、アンジェリーナ・ジョリー主演で、『眠れる森の美女』をマレフィセント視点で描いた実写映画『マレフィセント』(2014)では、マレフィセントが元は妖精たちの暮らすムーア国を愛し守る、強く美しい妖精だったことが明かされ、信じていた人に裏切られたことをきっかけに、ダークな存在に変貌を遂げる姿が描かれた。そんな彼女の心情が最も表れているのが、「真実の愛なんて存在しないわ」というセリフ。“真実の愛”に裏切られ心を痛めた彼女の抱える孤独や悲しさは、多くの共感を呼び、ヴィランながらも愛され続けている。

一途な自惚れ屋ヴィラン・ガストン/『美女と野獣』(2017)

ディズニー・アニメーションの『美女と野獣』(1991)に登場する、プレイボーイ・ガストン。セクシーでハンサムなルックスと腕っぷしの強さから一目置かれている“村のスター”だが、魅力的な笑顔の裏には、目的のためには手段を選ばぬ横暴な顔を隠し持っている。人並外れた“自惚れ屋”の彼は、自分に唯一釣り合うレベルの“村一番の美女・ベル”に一途に想いを寄せるが、相手にされないどころか、ベルの心が野獣に向いているのを知り、野獣を殺そうと企てたヴィランだ。

「ハリー・ポッター」シリーズで人気のエマ・ワトソンを主演に実写映画化した『美女と野獣』(2017)でも、そんなガストンのうぬぼれ発言が連発。「お前ほど大胆不敵で男前の奴はいない」「英雄の出番だ」「偉大な狩人は小物を狙わない」と、自己陶酔を繰り返す彼のセリフには、溢れるほどの自信と短絡的な性格が表れているが、力を誇示する方法でしかアピールをできない彼の姿に愛おしささえ感じている人もいるほど、愛されるヴィランでもある。

“ディズニー史上最も悪名高きヴィラン”クルエラ/『クルエラ』

ディズニーヴィランズには、目的のためには手段を選ばない凶悪な存在でありながらも、“溢れる人間味”や“本能のまま生きる姿”で観る人を魅了してきたキャラクターが多数存在。ディズニー最新作『クルエラ』では、そんなヴィランズの中で“最も悪名高きヴィラン”との呼び声の高い人気キャラクターに焦点があたる。

ディズニー・アニメーションの『101匹わんちゃん』(1961)に登場する、変わりもので非情な悪女・クルエラ。大の毛皮好きで、ダルメシアンの子犬たちの毛皮で特製のコートを作ろうと、99 匹ものダルメシアンを集める。目的のためには手段を選ばないヴィランでありながらも、その欲に正直すぎる姿で世に愛されてきたキャラクターだ。ディズニー最新作『クルエラ』では、そんなクルエラがなぜヴィランになったのか、その理由が明かされる。

舞台はパンク・ムーブメントが吹き荒れる、1970年代のロンドン。ファッション・デザイナーとして活躍する日を夢見ながら、エステラは、相棒の愛犬と二人の泥棒とともに“奇妙な共同生活”を過ごしていた。ある日、ファッション業界における伝説的なカリスマ・デザイナーのバロネスと出会い、非情で厳格な彼女の下、エステラは斬新な発想力と才気あふれる創造力によって頭角を現すが、やがてこの二人の関係はファッション界のみならず社会全体を震撼させる大事件を引き起こす。そして、ある出来事をきっかけに、エステラは心の奥底にずっと隠していた自分の本当の声に従い、ついに“クルエラ”として覚醒する。

既に公開されている映像では、「私は女。心の声に従う」「白黒つけるのは、私。」等、我が道を突き進むクルエラの意志の強さが感じられる魅力的なセリフが盛りだくさん。周りに左右されずに生きる彼女の言葉の数々が、本当の自分を隠し息苦しく感じている人、先の見えない世の中にモヤモヤを抱えている人の心をスカッとさせてくれそうだ。

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