俳優の阿部寛が主演を務めるTBS系日曜劇場『ドラゴン桜』(毎週日曜21:00~)が25日にスタートした。16年ぶりに帰ってきた主人公・桜木建二(阿部)に、SNS上では歓喜の声が続出。また、桜木の元教え子・水野直美(長澤まさみ)の成長した姿も前作からの視聴者を沸かせた。長澤にとっても『ドラゴン桜』は「忘れることのない作品」であり、阿部から役者として大切なものを教えてもらった作品だという。長澤にインタビューし、『ドラゴン桜』への思いや阿部との共演の感想、また、前作からの自身の成長について話を聞いた。

  • 『ドラゴン桜』水野直美役の長澤まさみ

本作は、2005年に放送された『ドラゴン桜』の15年後を描く続編で、週刊漫画誌『モーニング』で連載していた三田紀房氏による『ドラゴン桜2』が原作。前作で倒産寸前・低偏差値の龍山高校から東大合格者を輩出した元暴走族の弁護士・桜木建二(阿部)が、偏差値32で経営破綻寸前の龍海学園の再建を目指し、元教え子で一緒に働く弁護士の水野直美(長澤)とともに、生徒たちを東大に合格させるために奮闘する姿を描く。

25日に第1話が放送されると、SNSでは「16年ぶりのドラゴン桜。待ってました」「阿部寛扮する桜木先生にまた会えるの楽しみに待ってました!」などと歓喜の声が続出。教え子から弁護士に成長した水野の登場も、「水野ちゃんの成長にグッときちゃう」「水野の成長に感動」と話題に。平均世帯視聴率は14.8%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と好スタートを切り、Twitterでは「#ドラゴン桜」が世界トレンド1位を獲得した。

『ドラゴン桜』の根強い人気を証明したが、長澤にとっても特別な作品。「若い頃に出演した作品の中で『ドラゴン桜』は長く愛されている作品の1つだなと感じています。『あのドラマが好きだった』と言われる中に『ドラゴン桜』が必ず入っているので、自分の中で忘れることのない作品です。また、同世代の俳優さんに刺激をもらった作品だったように感じています。『周りも頑張ってる、自分も頑張らなくちゃ』と切磋琢磨していたので、私の青春だったのかなと思います」と振り返る。

また、桜木役の阿部から役者として大切なものを学んだという。「阿部さんはすごく真面目で、熱意を持っている方。私にとって桜木先生=阿部さん。自分で考える力を阿部さんからもらった感じがしています。現場での阿部さんの姿を見て、阿部さんとしゃべって得たものが多かったです」と回顧。

印象に残っている阿部の言葉は「自分の感情を第一にお芝居することが重要だ」とのこと。「技術ではなく、ちゃんと役の思いを感じ、感情に乗ってお芝居することの大切さを教えてもらいました。そうすると相手の心も動くと。それがすごく印象に残っています」と明かし、「たくさん阿部さんに話しかけていたと思います。阿部さんが大好きだったので」と懐かしそうに話す。

自分で考え、感情を大事にしながら演じるという阿部の教えは、今も大切にしている。「阿部さんは、自分のお芝居のことをご自身が一番よく考えていらっしゃるし、一生懸命やられている姿を見ていたので、そういった姿に影響を受けていたと思います」と語った。

そんな思い出深い『ドラゴン桜』の続編が決定したときは驚いたという。「まさかやると思ってなかったので、びっくりしました。16年ぶりにやるってあるんだなと。そして、阿部さんがやる気満々だと聞いたので、やらないという選択肢はないなと思いました。私は阿部寛さんという先輩が大好きなので、阿部さんがやると言ったらついていこうという気持ちに。私にとって阿部さんは、そういう存在です」。現実世界でも阿部は長澤の師匠のようだ。

そして、本作で久しぶりの共演となった阿部について、長澤は「全然変わらない」と言い、「こっちがNG出しても全然気にしていないというくらい、自分の演技に集中されている。本当に真面目な方なので学ぶことが多いですし、ずっとその姿勢を維持しているのがすごいなと思います」と尊敬しきり。