2020年の11~12月にはJR船橋駅で、2021年の2~3月にはJR阿佐ヶ谷駅で実証実験されていた「EKIPICK LOCKER(エキピックロッカー)」。今回は、これから最寄りの駅ビルに登場してくれる……かもしれない、「PayPayピックアップ」の新サービスについて紹介します。
お店が閉まった後でも商品が受け取れる
スマホで注文しておけば、お店で待たずに商品を受け取れる「PayPayピックアップ」。徐々に自宅の近所にも利用できるお店が増え、まだ気軽に外食しづらい今、ちょくちょく活用しています。
そんな「PayPayピックアップ」の試験サービスが「EKIPICK LOCKER」。名前の通り、駅ビル内店舗のお弁当やスイーツなどを、駅ビルの専用ロッカーで商品が受け取れるサービスです。2021年2~3月にJR阿佐ヶ谷駅で実証実験が行われていたので、どんなものかと利用してみました。
実証実験は、駅直結のショッピングセンター「ビーンズ阿佐ヶ谷」で実施。テナントの1つである「焼き鳥の日本一」の商品を、同センター内に設置された専用ロッカーで受け取ることができます。注文時間は16:00~19:30で、商品の受け取りは18:00~24:00まで。店舗が閉まった後も、ショッピングセンターは通路として利用できるので、その時間内であれば、ロッカーが利用できるようになっていました。
「EKIPICK LOCKER」を利用した日は阿佐ヶ谷で20時頃まで用事があったので、事前に「PayPayピックアップ」で人気の焼き鳥セットを注文。決済も済ませておきました。用事が終わった後では営業時間が終わっていて買い物できないし、先に買うと用事に行く先に持っていかなくてはいけないので、欲しい商品を注文しておいて、ロッカーに入れてくれるサービスはとても便利でした。
受け取り時間はアプリで通知
商品の受け取りが可能になると、アプリに受け取り予定時刻が表示されます。
受け取り予定時刻以降にロッカーに行き、ロッカー横の端末画面に、オーダー番号の下6桁を入力すると、ロッカー番号が表示されました。「お受け取り」ボタンのタップで扉が解錠。ロッカーにはオーダーした商品が丁寧に入れられていて、問題なく受け取ることができました。なお商品を受け取った後は、アプリの受け取り画面で「受け取り完了」ボタンを押す必要があります。
夕食難民を救済できる便利システム
筆者が利用したロッカーは常温だったのですが、JR船橋駅での実証実験では冷蔵ロッカーが使用されていました。1カ所のロッカーに常温と冷蔵両方の設備があれば、商品によって使い分けでき、さらに便利そうです。
JR阿佐ヶ谷駅での実証実験では20代から40代のビジネスパーソンが仕事帰りに利用するケースが多く、営業時間外の商品受け取りが増加傾向。23時以降に商品を受け取る人も目立ったそうです。20時にお店が閉まってお弁当などを買う場所がなくて困っているという声が多く、ロッカー受け取りができる店舗を増やして欲しいという意見も多かったのだとか。
飲食店の時短営業などもあり、今は帰りが遅くなってしまうと夕食難民になりがち。駅に設置された専用のロッカーを通じて商品を受け取れるサービスは、とても役立つと実感しました。非接触で商品のやり取りができる点も、コロナ禍においては大きいことかもしれません。ただ、コロナ禍でなくても、時間に縛られないこのような商品購入サービスは便利なので、ぜひ広がっていって欲しいです。
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