「失われた30年」とも呼ばれる長きにわたる景気低迷と、昨今のコロナ禍の影響もあり、現在の日本の賃金事情はかなり厳しいのが現実だ。賃金が上がらない現状にあっては必然的に、お小遣いにも影響するだろう。
新生銀行が2020年月に発表した「2020年サラリーマンのお小遣い調査」によれば、男性会社員の月額平均お小遣い額は3万9,419円と前年比2,672円の増加となり、過去5年で最も高水準であった2018年と同じ水準まで回復した。だが、今後に関しては決して楽観できないのではないか。
そこで今回はマイナビニュース男性会員550人を対象にアンケート調査を実施。特にお小遣いが月3万円以下の人へ対して、「お小遣いのやりくり術、節約術」など聞いた。
Q.あなたのお小遣いは月3万円以下ですか?
「はい」(71.1%)
「いいえ」(28.9%)
Q.あなたのお小遣い額は次のうちどれですか?
1位「2万5千円以上〜3万円以下」(23.0%)
2位「1万5千円以上〜2万円未満」(17.9%)
3位「5千円以上〜1万円未満」(16.9%)
4位「0円〜5千円未満」(14.6%)
4位「1万円以上〜1万5千円未満」(14.6%)
6位「2万円以上〜2万5千円未満」(13.0%)
Q.あなたの実践しているお小遣いのやりくり術、節約術があれば教えてください(自由回答・任意)
■「2万5千円以上〜3万円以下」
・「なるべく要らないものを買わない。ギャンブルはしない」(36歳/農林・水産/建築・土木関連技術職)
・「会社の経費で賄えるものは賄う。ポイント活動」(36歳/その他/IT関連技術職)
・「ポイ活で貯めたポイントで買い物をしています」(48歳/官公庁/公共サービス関連)
・「外で飲まない。メルカリ等でいらない物を売る」(49歳/システムインテグレータ/IT関連技術職)
・「自販機での飲料は買わないようにし、スーパーなどの安い所で買っている」(45歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「水筒持参です。ものを買うときは必ず、値引き品がないか先にチェックします」(49歳/ソフトウェア・情報処理/営業関連)
・「ダイエットを兼ねて昼食の量を減らす。通勤のバスは2駅分を歩き、定期代を節約。飲料は2Lのペットボトルから500mLのペットボトルに移して持参」(42歳/コンピューター機器/メカトロ関連技術職)
・「ネットショッピングやPayPayなどでポイントバック!!」(48歳/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「毎日、家計簿をつける」(42歳/ドラッグストア・調剤薬局/販売・サービス関連)
・「パチスロ 、株、ビットコインで増やす」(37歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「①昼食はお弁当を持参 ②キャッシュレス決済を利用し、クーポンを利用すると共に、ポイントを貯める ③書籍等の購入はできる限り、メルカリ等を利用して中古品で済ませる、等を実践しています」(37歳/官公庁/公共サービス関連)
・「こういうアンケートサイトに複数登録し、通勤時の青いている時間や仕事の休憩時間、自宅で一人でくつろいでいる時間に回答により付与されるポイントを稼ぎ、お小遣いの足しにしている」(40歳/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「特に実践はしていないが、必要以上のお金を持ち歩かないことが一番の節約になると思います。手持ちがなければ、使いたくても使えないですから」(48歳/総合商社/事務・企画・経営関連)
■「1万5千円以上〜2万円未満」
・「フリーマーケットで不用品を売ってお小遣いの足しにしています」(43歳/官公庁/公共サービス関連)
・「水筒持参。コーヒーを買うときは、ボトル缶回数券を使う」(47歳/設計/建築・土木関連技術職)
・「スマホの特典を最大限活かして、スキマ時間を利用してポイ活をして、小遣いをやりくりする」(44歳/設備工事/技能工・運輸・設備関連)
・「ものを一切買わない。弁当・水筒持参。服も破けても着続ける。靴は穴があくまでは履く。公共交通機関、車やバイクは出来るだけ使わず、1時間程度の距離であれば徒歩移動」(49歳/その他電気・電子関連/IT関連技術職)
・「外食を控えて、なるべくお弁当を持っていくようにする。やむを得ず外食しなければならない場合でも、富士そばのかけそばや吉野家の並盛、マックの一番安いハンバーガーで済ませるようにして、なるべく出費を抑えるように心がけています」(48歳/ホテル・旅館/事務・企画・経営関連)
・「弁当作る。外食しない。コンビニ寄らない。服はあるものを着る、エコカーに乗る。ローンを組まない」(38歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「本は立ち読みする。自転車を使う。値引き品を買う」(38歳/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「アンケートサイトなど少しでもお金になる事をして、少ない小遣いを増やしている」(41歳/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
・「競馬で小銭を稼ごうとしているが、逆にめっちゃ負けている」(46歳/農林・水産/技能工・運輸・設備関連)
■「5千円以上〜1万円未満」
・「無駄なものは買わず、いいものを長く使うことで節約している」(43歳/設計/メカトロ関連技術職)
・「たばことお酒を辞めた」(33歳/警察・消防・自衛隊/公共サービス関連)
・「不必要なものは買わない。コンビニに寄らない」(42歳/食品/技能工・運輸・設備関連)
・「電車の駅を1つ前で降りる。あるいは1つ歩いてから乗る」(43歳/教育/事務・企画・経営関連)
・「飲み物は、水道水を使用済みのペットボトルに入れて持ち歩く」(46歳/通信関連/IT関連技術職)
・「自動販売機を使わずに、社内の無料コーヒーで済ませる」(41歳/食品/営業関連)
・「クーポンやペイを最大限活用する。自販機で買わない。持って行く!」(40歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「お昼代を少しでも浮かせるためにドリンクだけとかにして、夜に家でガッツリ食べる」(38歳/サービス/専門職関連)
・「アルバイトをする。お昼は食べない。お酒はお店では飲まない」(46歳/インターネット関連/クリエイティブ関連)
・「アンケートサイトなどでポイントを貯める」(46歳/物流・倉庫/技能工・運輸・設備関連)
■「0円〜5千円未満」
・「コンビニは利用しない」(35歳/コンピューター機器/営業関連)
・「なるべく家の金で買えるものは買ってもらう」(45歳/精密機器/技能工・運輸・設備関連)
・「ポイ活し、仮想通貨に換えている」(43歳/電力・ガス・エネルギー/販売・サービス関連)
・「歩く。お茶を持参。ランチはする。時にはおごる、いつかは返ってくる」(45歳/鉱業・金属製品・鉄鋼/その他技術職)
・「副業で、やりくりしている」(45歳/紙・パルプ/技能工・運輸・設備関連)
・「水筒を持参。弁当代わりにパンやおにぎりを持参。とにかく外食費や、ちょっとしたドリンク代等の支出も回避するようにしている」(49歳/証券・投資銀行/事務・企画・経営関連)
・「小遣いがないのでやりくりできない」(47歳/システムインテグレータ/IT関連技術職)
■「1万円以上〜1万5千円未満」
・「昼ごはんは特売のカップラーメン」(47歳/医療・福祉・介護サービス/IT関連技術職)
・「昼食は弁当を持参し、水筒を持っていきお金は使わない」(41歳/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「無駄に買い物はしない。ポイントを活用する」(49歳/広告・出版・印刷/その他・専業主婦等)
・「クーポンやペイを最大限活用する。自販機で買わない。持って行く!」(40歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「ポイ活をして、自分の小遣いを少しでも多くする」(33歳/生命保険・損害保険/営業関連)
・「移動のほとんどが徒歩か自転車」(48歳/宝飾品・貴金属/営業関連)
・「外食はせず、なるべく自宅で食事を摂取する」(39歳/医療・福祉・介護サービス/その他技術職)
・「職場では飲料として水道水を飲む。自動販売機のたぐいの飲料は、よほどのことがないと買わない。例えば体調不良でイオン飲料が必要な時など。水道水を飲むに当たり、1,5リットルと500ミリリットルのペットボトルを常備し、蓄える方と飲む方に分けて、継ぎ足しながら使用する。ペットボトルは定期的に交換する」(47歳/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
■「2万円以上〜2万5千円未満」
・「安い見切り品をスーパーで、昼食に。週3くらい」(43歳/通信機器/営業関連)
・「会社の往復ではお金を使わない(飲み物やお菓子などは買わない)」(32歳/輸送用機器/メカトロ関連技術職)
・「自動販売機で飲料を買わない。ドラックストアストアで安くまとめ買いする」(48歳/繊維/技能工・運輸・設備関連)
・「買い物をするときは値引き品を必ずチェックして、少しでも安く購入するようにしている」(37歳/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「メルカリで販売して補填することが多いです。飲むときも店に行かず、友だちの家で飲む。飲食費が格段に安くなります」(44歳/コンピューター機器/IT関連技術職)
・「ポイントを一生懸命に貯め、それで買い物やご飯を食べたりしている」(49歳/流通・チェーンストア/IT関連技術職)
・「いくつかのポイントサイトでポイントを貯めたり、キャンペーンを行っているQR決済を優先的に使ったりしている」(47歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「とりあえず交通費を浮かすために、歩きます。水筒も持参しますね」(38歳/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
Q.現在のお小遣い額に満足していますか?
「はい」(45.3%)
「いいえ」(54.7%)
Q.現在のお小遣い額に満足している理由を教えてください(自由回答)
■「2万5千円以上〜3万円以下」
・「何とかやりくりできているので、家計全体の節約にもつながるから」(49歳/システムインテグレータ/IT関連技術職)
・「現在の収入から言えば、これぐらいが限度だと思う」(44歳/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「節約をして貯金が増えれば、将来楽になるはず」(49歳/環境関連設備/その他・専業主婦等)
・「やり繰りできている。特に何かを購入したいときは、出張の日当や保険の払い戻し等を流用しているので」(42歳/コンピューター機器/メカトロ関連技術職)
・「コロナ禍で消費も少なくなったことと、節約を心掛ければ足りなくならないから」(43歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「これまで小遣いはほとんどが飲み代だったが、コロナ禍で飲み会が減り、どちらかと言うと小遣いが余るようになってきた」(48歳/官公庁/公共サービス関連)
・「家族との生活があるので、自分は必要な分だけのお金があれば十分だと思います」(48歳/総合商社/事務・企画・経営関連)
・「投信などに資金を回したいと考えているので、そのためには、ある程度の節約は仕方ないと考えているからです。有れば有っただけ浪費してしまう可能性もあることから、そうであれば初めから使える金額を絞り、その範囲で生活できるように習慣付けておいた方が将来に繋がると考えています」(37歳/官公庁/公共サービス関連)
・「普通に使っても余るから」(39歳/官公庁/公共サービス関連)
■「1万5千円以上〜2万円未満」
・「家庭を持つと、自分にはあまりお金を使わなくなる」(38歳/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「必要なものや欲しいものがあったら、状況に応じて買えるから」(45歳/その他メーカー/技能工・運輸・設備関連)
・「以前は浪費していたが、シンプルな生活に慣れた。妻がいないと無理」(38歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「稼ぎが少ないのでしょうがないかなと思っています」(43歳/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
■「5千円以上〜1万円未満」
・「これでやりくりできている」(28歳/半導体・電子・電気機器/技能工・運輸・設備関連)
・「特に必要なものはないので、あまり使わないから」(38歳/その他/その他・専業主婦等)
・「無駄に欲しいものがない。欲しいものは欲しい時に購入して売る」(43歳/設計/メカトロ関連技術職)
・「あれば、必要以上に使ってしまう」(44歳/建設・土木/技能工・運輸・設備関連)
■「0円〜5千円未満」
・「あまり物欲がない」(45歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「タバコが買えれば十分」(43歳/電力・ガス・エネルギー/販売・サービス関連)
・「家族のために稼いでいるから」(45歳/鉱業・金属製品・鉄鋼/その他技術職)
・「自分自身で管理し決めているから」(35歳/コンピューター機器/営業関連)
・「欲しい物は相談すれば良い」(47歳/設備工事/メカトロ関連技術職)
・「別に投資で稼いでいるので」(46歳/海運・鉄道・空輸・陸運/その他・専業主婦等)
■「1万円以上〜1万5千円未満」
・「無駄遣いしないので」(46歳/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)
・「少しでも節約して、家庭のお金にまわしたい」(40歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「あくまで完全に自由に使えるお金としては十分。付き合い上必要な飲み会などは別途支給してもらえる」(37歳/インターネット関連/事務・企画・経営関連)
・「子育てにおいて、大学生と高校生の三人分の学費捻出のため、いまお金が必要な時期なので致し方ないし、これといって欲しいものもないから」(47歳/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
■「2万円以上〜2万5千円未満」
・「あまり欲しいものがない。自分のものより子どものために使いたい」(46歳/精密機器/その他技術職)
・「コロナ禍ではあるが、マイナスにはなっていないから」(31歳/化粧品・医薬品/その他技術職)
・「限られた中で満足することを学ぶことができる」(36歳/その他/その他・専業主婦等)
・「大体の自分の趣味の物は買える範囲で、生活に必要な物を買うお金は別だから」(47歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
Q.現在のお小遣い額に満足していない理由を教えてください(自由回答)
■「2万5千円以上〜3万円以下」
・「衣食をすべてまかなうには全然足りない」(48歳/その他/販売・サービス関連)
・「車の買い替えに資金が必要だから」(35歳/官公庁/公共サービス関連)
・「工夫する楽しさはあるが、どうしても窮屈な消費行動になる」(49歳/ソフトウェア・情報処理/営業関連)
・「やっぱりお酒が好きなので、もう少し上げてほしい」(36歳/農林・水産/建築・土木関連技術職)
・「使える金があればもっと使いたいけど、子どものために貯金もしたい」(42歳/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「同年齢の職場の同僚はもう少しもらっているようなので、うらやましいとともに同じくらいほしいと思ってしまう」(40歳/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「不意な出費のときに困る」(48歳/建設コンサルタント/営業関連)
■「1万5千円以上〜2万円未満」
・「服や靴など買いたいものがあるので」(43歳/官公庁/公共サービス関連)
・「仕方ない事だが、もっと自由に使えるお金がほしい」(41歳/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
・「もう1万円あると、せこせこしないでいいのにな」(48歳/物流・倉庫/技能工・運輸・設備関連)
・「今はコロナ禍で飲みに行けないからいいですが、月に1回くらいしか飲みにいけない」(41歳/輸送用機器/クリエイティブ関連)
・「もう少し欲しいのが本音ですが、コロナで残業がサービス残業化し、ボーナスも全額カットされ、基本給も1割カットされている現状では仕方ないと思っています」(48歳/ホテル・旅館/事務・企画・経営関連)
・「子どもにまだまだお金が掛かるため、自分が我慢すればいいかと思う」(48歳/その他/その他・専業主婦等)
■「5千円以上〜1万円未満」
・「もっと金銭的余裕があれば、好きな車関係のグッズなどが買える」(43歳/教育/事務・企画・経営関連)
・「我慢の連続で、惨めな気持ちになってくるから」(41歳/食品/営業関連)
・「収入が少ないので文句は言えませんが、もう少し増やして欲しい」(38歳/サービス/専門職関連)
・「少なすぎて、働く意味がわからない。自分の金は自分の都合で使いたい」(33歳/警察・消防・自衛隊/公共サービス関連)
■「0円〜5千円未満」
・「自由に使えるお金がない」(49歳/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「タバコ買ったらお金が残らない」(46歳/その他/その他・専業主婦等)
・「小遣い制ではないが、家計が火の車で毎月大赤字。住宅取得用の貯蓄を切り崩して生活費に充当している状況なので、小遣いにお金を使う余裕がない」(49歳/証券・投資銀行/事務・企画・経営関連)
■「1万円以上〜1万5千円未満」
・「仕事の付き合いなど、必須の出費でほとんど無くなる」(43歳/官公庁/事務・企画・経営関連)
・「時々は美味しいものが食べたいので、もっとお小遣いがあったらいいと思う」(39歳/医療・福祉・介護サービス/その他技術職)
・「少なすぎて、家族にお土産をあまり買って帰れない」(47歳/医療・福祉・介護サービス/IT関連技術職)
・「もっと色々使いたいから。投資もしたいし、物も我慢せず買いたい」(47歳/人材派遣・人材紹介/営業関連)
・「投資や副業に関する本を買いたいが、手が出ない」(31歳/専門商社/事務・企画・経営関連)
■「2万円以上〜2万5千円未満」
・「あれば昼ご飯が食べられるから」(30歳/輸送用機器/営業関連)
・「やりたいことを十分にできる金額ではない」(32歳/輸送用機器/メカトロ関連技術職)
・「飲み会などに行ったりしたら、小遣いがすぐになくなってしまう」(49歳/流通・チェーンストア/IT関連技術職)
・「自分で働いて稼いだお金なのに、なんか寂しい気持ちがある」(47歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「年収が足りていないので、早く年収を上げたい」(43歳/建設コンサルタント/専門職関連)
・「年齢とともに付き合いも増えるので、理解してほしいです」(44歳/コンピューター機器/IT関連技術職)
■総評
調査の結果、マイナビニュース男性会員の中でお小遣いが月3万円以下の人は71.1%と、7割を超える割合を占めた。
お小遣いが月3万円以下の人に具体的な金額帯を聞いたところ、1位は23.0%で「2万5千円以上〜3万円以下」となった。以下、2位「1万5千円以上〜2万円未満」(17.9%)、3位「5千円以上〜1万円未満」(16.9%)、4位「0円〜5千円未満」「1万円以上〜1万5千円未満」(各14.6%)、6位「2万円以上〜2万5千円未満」(13.0%)と続く。この結果から、3位「5千円以上〜1万円未満」と4位「0円〜5千円未満」を合わせた31.5%の人が「1万円未満」のお小遣いでやりくりしていることがわかる。
続いて、実践しているお小遣いのやりくり術、節約術を聞いた。目立った方法としては、「無駄遣い・衝動買いをしない」「水筒・弁当持参」「コンビニ・自販機を利用しない」「外食・飲み会を控える」「歩きや自転車で移動する」「ポイント活動(ポイ活)」などがあった。今回、お小遣いの金額帯別に分類したのだが、金額の多寡では目立った傾向は見られず、全体に多くの人が先に挙げた節約術を組み合わせることでやりくりしているようだ。
次に、現在のお小遣い額に満足しているかどうかを訊ねた。その結果、満足している人は45.3%、満足していない人は54.7%となり、現在のお小遣いに不満を持っている人の方がやや多いことが明らかとなった。
満足・不満足のそれぞれの理由を聞いた。「満足している」意見としては、「現状でやりくりできている」「いま節約することで将来が楽になる」「自分より家族のために使いたい」「あまり欲しいものがない」といったものがあった。また、折りからのコロナ禍で外食や飲み会の機会が減り、結果として支出も減少しているという声も複数見られた。
さらに「必要なものは別途、お金をもらう」という人もいて、これはお小遣いとは別建てで必需品の購入費用を手当てできるということだろうか。そうであれば、通常よりはお小遣いに対する不満は小さいかもしれない。
それでは、お小遣い額に満足していない理由はどうだろう。当然のことながら、主なものとしては「欲しいものが買えない」「現状ではいろいろ我慢をしている」などとなっている。また、「我慢の連続で精神的にもつらい」という意見もあり、単に金額的に賄えないだけでなく、メンタル面でも支障が出ているという意見もあった。
ただし、お小遣い額に不満を持ちながらも、「収入が少ないので文句は言えません」「年収が足りていないので、早く年収を上げたい」「もう少し欲しいのが本音ですが、現状では仕方ないと思っています」「子どもにまだまだお金が掛かるため、自分が我慢すればいいかと思う」など、現状への理解や諦めを示すコメントも見られる。一朝一夕には状況が変わらないとすれば、この辺りが現実的な感覚なのかもしれない。
今回のアンケートの結果を受けた所感として、全体的に現在のサラリーマンはかなり厳しいお小遣い事情の中、様々なやりくり術や節約術を駆使して現状を乗り切っていることを感じた。日々不満をいただきながらも、いろいろな知恵やアイディアで逞しく生活している。そんなサラリーマンの実態が垣間見えるものとなったのではないだろうか。
調査時期: 2021年3月22日〜 2021年3月29日
調査対象: マイナビニュース男性会員
調査数: 550人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません