音声SNS「Clubhouse」のCEO兼共同創設者Paul Davison氏と、同じく創設者でCTOのRohan Seth氏が、初めての「Japan Town Hall」をClubhouseで4月23日午前9時(日本時間)から行った。Town Hallとは、対話型の集会(Town Hall Meeting)のことを指す。
Paul Davison氏は、画像検索エンジン「Pinterest」が買収したロケーションベースのソーシャルネットワーク「Highlight」の創設者で、CEOを務めていた経歴を持つ。Rohan Seth氏は、GoogleでAndroidやGoogleマップなどの開発に従事し、起業を経て、2019年には遺伝的治療を推進する非営利の研究組織である「Lydian Accelerator」を設立した人物だ。
二人は今回のTown Hallについて、Clubhouseの詳細な説明を行い、日本のユーザー(リスナー)と交流し、感謝を伝えることが目的だと語った。
アプリやサポートページの日本語化を予定
Davison氏は冒頭、「Clubhouseの目標は、人と人が交われるSNSを作ることだ。アプリのユーザー同士で友情が深まったり、新しい出会いがあったり、何かを学べたと感じられるものにしたい」と述べた。
そして日本へのローカライズについて発表した。今週は検索画面(アプリのホーム画面左上にある、虫眼鏡のマークから入れるページ)におけるトピックの日本語化が行われており、トピックのローカライズは英語圏以外では日本が最初の国ということだ。
アプリ全体の日本語化についても、今後数カ月以内に対応予定。サポートページの日本語化も行われる予定だ。
話題のルームは海外との交流や横軸での繋がり
Clubhouseが急速に注目を集めてから約3カ月、日本人が主催する人気のルームも増えている。Clubhouseの創設者たちは「全員でピカチュウの真似をしているルームや、海外のタウンホールを和訳しているルームなど、日本人のコミュニティが拡大していることに感謝している」と述べた。
今回のTown Hallでは、ルームの主催者も登壇。メディアアーティストの落合陽一氏が登場し、自らが出演するNHKの番組「ズームバック×オチアイ」の舞台裏を放送する「ズームバックオチアイの楽屋」のほか、朝と夜にルームを開催していることを紹介。落合氏は、「Clubhouseで縦割りの構造を越えたコラボレーションをたくさん目撃できたことが幸せだった。また研究者が横のコミュニティを作っていることも面白い使い方だと感じている」と述べた。
書道家の武田双雲氏も登場し、「日本人に感謝の習慣を広げたい」という思いからワークショップなどを開催しており、Clubhouseもその一環で利用していると語った。「今この瞬間の空をアイコンにするといったアートワークをやってきた。僕と一緒にClubhouseをやっている仲間たちが幸せになってきていて、Clubhouseは奇跡のアプリケーションだと思っています」(武田氏)。
その他、英語圏と日本のユーザーを繋ぐ「JAPAN CH BRIDGE」や、日本の文化を世界に伝える「JAPAN CLUB」が紹介された。
Andoird版は5月にテスト開始予定
Clubhouseのアプリは現在、iOS版のみリリースされている。現在は開発者チームの一部がAndroid版をテスト中で、日本でAndoird版が使える時期について二人は、「5月にテスト開始になると思う」と見通しを述べた。