本格派ゲームを手軽に携帯できるのが魅力の「Nintendo Switch」ですが、Bluetoothオーディオ出力に対応していないのが悩みどころ。外出先でSwitchのゲームを遊ぶためだけに有線イヤホンを用意している人も多いのではないでしょうか。
Switchのイヤホン問題をよりスマートに解決したいなら、“ゲームのための完全ワイヤレスイヤホン”が役立つかもしれません。
ゼンハイザーのゲーミング製品を引き継いだEPOS(イーポス)ブランドから2021年1月に発売された「GTW 270 Hybrid」(直販26,800円)は、Nintendo Switchなどのゲーム機の音声を付属のドングルで無線化できる完全ワイヤレスイヤホンです。
aptX LL対応のイヤホン+USB-Cドングルで快適なゲームプレイ
「GTW 270 Hybrid」は完全ワイヤレスイヤホンと充電ケース、USB Type-C接続のBluetoothドングルのセットで、USB Type-Cを備えたゲーム機やスマホにドングルを挿すだけでBluetooth音声接続できます。製品の詳細は製品発売時のニュース記事にまとまっています。
※編注:ドングルを省いた、完全ワイヤレスイヤホンと充電ケースのみの「GTW 270」(直販22,800円)も用意されている
ドングルとの接続ではBluetoothのペアリング操作も不要で、設定らしい設定もありません。挿したらイヤホンから音が出るというくらい、手間なく使い始められます。
このイヤホンの“ゲーム向け”たるゆえんは、映像と音のズレを抑えられる低遅延なBluetoothコーデック、aptX LL(Low Latency)をサポートしていること。aptX LLは音声の伝送遅延が公称40ms未満という、一般的なBluetooth音声規格の5分の1程度の数値に抑えられています。
実際にアクションシューティングの『スプラトゥーン2』のようなシビアな反応が要求されるタイトルをプレイしても、遅延を感じることなく快適にプレイできました。ドングルは実測で3g弱と軽く、加速度センサーを使うこのゲームで本体を振り回してもまったく気にせずプレイできました。
ゼンハイザー譲りのオーディオ製品なだけに、重低音から高音までバランスの良いサウンドが特徴です。小さなサイズながら低音もしっかりと響き、それでいて主張しすぎることもありません。キャラクターの声やBGMも漏らさず聞き取れて、かつアクションシーンの迫力も感じられる良好な調整に感じました。
遮音性も比較的高く、ノイズキャンセリング機能はありませんが、静かな室内でゲームに集中するには十分な没入感を得られます。
PS5やスマホでも使える
付属のドングルは、接続する機器がUSB Type-Cのオーディオ出力に対応していれば、Switch以外でも利用できます。USB-C対応のスマホはもちろんのこと、PlayStation 5(PS5)のUSB-C端子にも接続可能で、『Marvel's Spider-Man: Miles Morales』を遊んでみると、テレビのスピーカーでは気付かなかった背景音も聞こえました。
GTW 270 Hybridでは対応できないゲームもあります。ドングル経由ではマイクが使えないため、たとえば音声チャット機能があるゲームには不向きです。ただし、イヤホン自体はマイクを搭載しているため、スマホなどと直接Bluetooth接続しての音声アシスタントやハンズフリー通話は可能です。
普段使いではスマホで音楽を楽しみつつ、ゲーム機ではドングル接続にして低遅延でプレイするという使い方もありです。スマホでリズムゲームやバトルロイヤルゲームをプレイするときは、ドングル併用でaptX LLの低遅延を生かすと良いでしょう。
ただし、イヤホンをドングルに接続した場合、スマホとの接続は一度切断されるため、スマホに繋ぎ直すときは手動で設定する必要があります。同時待ち受けできない点は手間になるかもしれません。
Switch好きのためのプレミアムイヤホン
EPOS GTW 270 Hybridは、ゲームサウンドを楽しむのに十分な音質と、挿すだけ接続の手軽さ、完全ワイヤレスならではの持ち運びの手軽さを兼ね備えています。特にNintendo Switchを持ち歩いて遊んでいる人なら、ゲーム時間がさらに快適になること請け合いです。