毎月いくら支出しているか、しっかり把握されていますか?

家計簿をあまり細かくつけても長続きしませんし、家計簿をつけるだけでは何の家計改善にもなりません。

家計簿は、家計改善に活かすことができる最小限の項目だけで構わないのです。

支出の項目はどう分ける?

家計改善のために支出を把握する方法として、シンプルに次の7項目に分けてみることをお勧めします。

①基本生活費

食費、水道光熱費、通信費、日用品、衣服・美容、趣味・娯楽、交際費

②特別生活費

毎月発生するわけではないが、スポットで支出するもの
(例)旅行、帰省、誕生日や記念日のイベント費用、家電の買い替え費用、引越し費用、冠婚葬祭費用、固定資産税、自動車保険料(年払い)など

③住居費

・持ち家の場合:住宅ローンの返済額
(マンションの場合はプラスして管理費・修繕積立金など)
・賃貸の場合:家賃

④教育費

学校教育費、給食費、会費、学校外活動費(塾や習い事等)

⑤保険料(月払い)

生命保険料、火災保険料、自動車保険料など

⑥積立

実際は支出して消費してしまうものではなく、将来の生活に向けた積立預金や積立投資など

⑦その他

①~⑥にあてはまらない出費

それぞれの支出項目は何パーセントが理想なのか?

「住居費は収入に対してどのくらいの割合が適切なのか?」「食費はどの程度に抑えるべきか?」など、各支出項目のそれぞれの割合が気になることがあると思います。

たとえば総務省の「家計調査」などでは項目ごとに支出の平均値を公表しています。また家計簿アプリでは、家族構成や世帯年収などによって理想の支出割合を算出し表示されたりします。

ただ、それらはあくまでも参考数値であって、必ずしも合わせる必要はないと考えています。

自分が大切にしているものにお金をかけましょう!

食材にこだわったり、美味しいものを食べることが好きなら、「食」に比重をおいてお金をかけることになります。また、居住空間にこだわりがあれば住居費は高くなる傾向にあることは当然なことです。

お金の使い方は、その人の価値観が現れるところなので、何にどれくらいお金をかけたいかは人それぞれです。

自分の大切にしたいものにウエイトをかけ、支出全体の中でメリハリをつけてバランス調整するといいのではないでしょうか。

もっとも簡単な年間支出の把握方法は?

毎月何にいくら支出しているかを把握することはもちろん大事なことですが、支出は月によって実際はかなり変動があります。

例えば、年に1回だけの保険料や税金の支払いがあったり、ボーナスの一部で買い物をするようなスポットでの支出もあります。車の買換えといった数年に1度しかないような支出もあります。

そんな場合に、その年の年間支出を簡単に把握できる方法があります。

これなら支出の中身はともかく、1年間(1月~12月)でトータルいくら使ったかということをつかむことはできます。

支出は内訳よりも総額が大事!

毎月何にいくら使ったかを知ることは、無駄な支出を洗い出して減らすという意味では、とても大切なことです。

ただし、もっと大切なのは、手取り収入のうち支出が全体のどれくらいを占めているのか、またそのうちどれくらいの割合を将来のための資産形成にまわすことができるのかを把握・管理し、実行に移すことなのです。