ウェルビーイング事業を展開するTWOは、ヘルシージャンクフードブランド「2foods」をローンチ。4月15日に渋谷ロフト店をはじめ都内3店舗とECショップを同時出店、グランドオープンした。
これに先駆け14日には事業戦略発表会が「2foods 渋谷ロフト店」で開催され、TWO代表取締役CEOの東義和氏が登壇した。
■ジャンクな“ヤミー”要素を取り入れたヘルシーフード
昨今、世界的な健康志向と、「ヴィーガン」「エシカル消費」の高まりから、大豆ミートをはじめとする植物性代替素材など「健康食」のニーズも高まっている。しかし、割高な価格や、満足できる美味しさを得られるものも多くないといった課題もあり、日常ではまだまだ普及していないのが現状だ。
「2foods」は原材料のすべてにプラントベースドフード(植物由来原料)を使い、味覚を刺激する美味しさ「Yummy」と、「Healthy」の2つの要素を併せ持つ“ヘルシージャンクフード“をコンセプトとする新ジャンルのフード事業。健康食なのに食べ応えがあり、すべて1,000円以下というリーズナブルな価格で、食事やスイーツ、ドリンクなどのメニューを提供する。
健康志向や「ヴィーガン」「エシカル消費」が拡大しているのが、特に欧米のミレニアル世代・Z世代といわれる若年層で、さまざまな業界で「ヴィーガン」や「エシカル消費」などが加速。日本でもZ世代を中心に、人や社会、地球環境に配慮した環境配慮型商品のニーズが徐々に広がりを見せている。
また、コロナ禍によって個人の健康志向が高まり、週に数回、野菜を主食とする「フレキシタリアン」(ときどきベジタリアン)が急増していることも、こうした市場の追い風になっているようだ。
「プラントベースドフードと特に関連づけられるのがヴィーガン市場で、2018年と2025年で倍くらいの伸びが国内で予想されており、フレキシタリアンの方はヴィーガン・ベジタリアンの約3倍存在している。ただ、意識的に健康な食べ物を食べたいという思いはあっても、なかなか継続するのは難しい。ジャンクフードをついつい食べてしまうこともあると思いますが、我々はそうした『ジャンクフードを食べてしまうような感覚で、ヘルシーフードを食べることができたらいいな』という需要を満たしていきます」(東義和氏)
2foodsでは動物性原材料不使用でふわもち食感の生地に仕上げた「2foodsオリジナルヴィーガンドーナツ」(356円)や、グルテンフリーの「生食感の濃厚ガトーショコラ」(518円)など、60種以上のメニューを展開する。ドーナツは動物性原料を使わずに食感を出すのが難しく、開発に苦労したそうだが、プラントベースとは思えない食感を実現したという。特殊な揚げ方をすることで、油の吸収率を軽減するなどヘルシーな要素を付け加えているとのこと。
コロナ禍でのフードビジネスへの参入ということで、ECやデリバリー、テイクアウトなどのチャンネルを活用。EC販売の第1弾では「生食感の濃厚ガトーショコラ」を発売する。日本発のグローバルブランドとして事業展開を見据えていると語った。
「これからの時代、プラントベースドフードは食カテゴリのメインストリームのひとつになると我々は確信しています。ブランド認知を上げるという意味でも、顧客体験をつくる意味でも、店舗は非常に重要なので、なるべく早く国内外を問わず出店を進めていきたい。欧米に比べると、プラントベースドフードで日本はまだまだ後進国ですが、日本の食が世界において非常に大きなアドバンテージがあり、世界でも戦えると思っています」(東義和氏)
発表会には、プラントベースドフードの領域で業務提携契約を結んだカゴメの山口聡社長も登場。山口社長は提携の背景について、「やはり一番魅力的だったのは美味しい、でもヘルシーという2つの両立。この2つをいいバランスで両立するのは、なかなか難しいことだと思います。試食会で私もメニューを食べさせていただいたんですが、そこでぐっと掴まれました(笑)」と語り、次のように意気込みを述べていた。
「プラントベースドフードは世界的なトレンドで、これからの日本でも大きくなっていくマーケットだと私たちも見ており、新しい健康的な食ということで若い層への認知も広がっています。ただ、健康やエシカル、サステナブルといった価値で評価されていますが、まだまだ認知度が低い。これからその魅力を東さんと一緒になって広げていけたらいいなと思っています」(山口聡社長)
この度オープンした渋谷区の渋谷ロフト店、六本木のアークヒルズ店、人形町のラボキッチンの3店舗のほか、今後は八重洲地下街店の出店も予定しているという。
※価格はテイクアウトの場合