久光製薬はこのほど、「2021年2月期 決算短信(日本基準)」を発表した。

2021年2月期(2020年3月1日~2021年2月28日)の連結業績は、売上高1,145億1,000万円(前年同期比18.8%減、264億8,100万円減)となり、営業利益は106億7,100万円(前年同期比53.0%減、120億5,600万円減)、経常利益は118億2,900万円(前年同期比53.8%減、137億9,900万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は92億5,000万円(前年同期比50.5%減、94億4,300万円減)となった。

国内の医療用医薬品事業は、継続的な医療費抑制策の推進による影響に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による受診抑制の影響を受け、一層厳しい環境下で推移した。このような中、経皮吸収型貼付剤を中心として、医療関係者への適正かつ、きめ細やかな学術情報活動、すなわち有効性・安全性に関する情報の提供・収集活動を展開してきた。

一般用医薬品事業は、訪日外国人の大幅な減少などに加え、厳しい販売競争が続いたが、「ブテナロック薬用ソープ150g」「エアーサロンパスZ」「サロンパスツボコリパッチ」などの新商品を投入し、新規顧客創造活動に努めた。さらに紙の使用量を低減し、かつ使い勝手も向上させた「フェイタス5.0温感」「フェイタス5.0、同大判サイズ」もリニューアル販売した。海外の医療用医薬品では、2020年3月に海外子会社のノーベン社が経皮吸収型統合失調症治療剤「SECUADO」の販売を開始している。

同社では、新型コロナウイルス感染症の収束時期等を予測することは困難な状況にあるが、国内需要の減少は段階的に回復するものと想定しているとのこと。

引き続き厳しい事業環境が続くと思われるが、国内医療用医薬品事業・一般用医薬品事業、海外の医療用医薬品事業とも多様な取り組みを行い、また、営業、生産及び研究開発の機能を強化するとともに、収益の一層の向上を目指してさらなる成長に努めるという。