魚を焼くときなどに使うグリルは、油や汚れが頑固になりがちで、ついつい掃除が億劫になってしまいますよね。
そこで、なるべく労力をかけずに掃除できる方法や、グリルのお手入れをしやすくなるコツを紹介します。簡単な掃除方法を知ってグリルの後始末を気にせず、料理を楽しみましょう。
グリルの頑固な汚れの原因
グリル汚れの原因を紹介します。汚れの性質を知って、適切な掃除方法を選びましょう。
グリルの汚れの原因「油」
グリルが汚れる原因は加熱して落ちた食材の油です。例えばグリル内で魚を焼くと、余分な油が落ちてグリルの網や受け皿に溜まります。付着した油は時間が経つと、頑固でちょっと擦っただけでは落ちない汚れになってしまうのです。
後回しにした汚れはどんどん蓄積していき、更に掃除するのが億劫になってしまいます。油は完全に冷めるとホコリと混ざってベタベタとしてきますので、グリルを使用したらすぐにお湯や重曹水に浸けたりすることで、掃除の手間を減らしましょう。
グリルの汚れの原因「焦げ」
グリルの網は焦げがつきやすい場所です。この網の焦げを放置すると、次にまたグリルで加熱したときに、焦げと食材がくっついて料理がしづらくなってしまいます。
受け皿同様、調理に使ったらすぐにお湯や重曹水に浸してつけおきしましょう。
グリルの掃除方法「網・受け皿」
魚をグリルで焼いた後の「網・受け皿」を実際に掃除していきます。網と受け皿はグリル庫内から外して、パーツごとに分解すると掃除がしやすいです。
グリルの網と受け皿を掃除してみた
焼き魚を乗せていたところに、焦げの跡がついています。完全に冷めてしまうと掃除が大変なので、調理後すぐに受け皿と網にお湯をはりました。
網の焦げ部分が覆うくらいのお湯をはり、重曹を加えます。今回はスプーン1杯程入れました。
重曹は口に入っても安全な成分でできているものなので、キッチン周りの掃除におすすめです。このままご飯が食べ終わるまで30分程放置します。
重曹水につける前は、網に焦げがしっかりと付着していましたが、30分つけおきした後は柔らかめのスポンジでこするだけでするっと綺麗になりました。
また受け皿も、網と同じように余分な力をかけずに綺麗にすることができました。
他にも、魚をグリルで焼く前に受け皿に水で溶いた片栗粉を入れておくことで、受け皿の油を固まった片栗粉でするっと取り除くことができます。水200mlに対して片栗粉は大さじ4杯が目安です。
調理後は30分ほど放置して固めます。ゼラチンのようになったら、するっと吸収した油と一緒に剥がれてくれます。そのまま捨てることができ、受け皿も油で汚れないのでこちらもおすすめです。
他にも、重曹を粉のまま受け皿に振りかけておくだけでも、重曹が油を吸って固まるので、後掃除が楽にできますよ。
グリルの掃除方法「グリル庫内」
グリル庫内を掃除していきましょう。グリルの庫内は掃除が大変そうで、ついつい汚れを見て見ぬふりしてしまいがちですよね。頑固で落としづらい汚れが蓄積してしまう場所でもあります。
グリル庫内を掃除してみた
グリルの窓は、引き出して洗うことができるものが多数あります。分解できるところまで外して掃除しましょう。
グリルの窓も油で汚れています。また、グリル庫内も焦げ付きが多く見られます。
グリル庫内に付着した手強そうな油汚れには、「セスキ炭酸ソーダ」が効果的です。セスキ炭酸ソーダを掃除で使う場合は、スプレーを作ると扱いやすくなります。スプレーは水100mlに対して、セスキ炭酸ソーダ1gを溶かすだけで完成です。
このセスキ炭酸ソーダスプレーをグリルにまんべんなく散布し、キッチンペーパーでパックします。この状態で30分~1時間ほど放置しましょう。
セスキ炭酸ソーダは、重曹よりもアルカリ度が高いので油汚れに強いです。しかし、重曹と違って口にして安全なものではないので、お子さまやペットが誤って口にいれてしまわないように注意しましょう。
肌への刺激も重曹に比べ強いので、かぶれてしまう方もいます。ゴム手袋などして掃除するのがおすすめです。
放置することで、重曹の中和効果で焦げや汚れが浮いて落としやすくなります。後はスポンジでこすり、洗い流しましょう。細かい部分は使い終わった歯ブラシや、細かいところを掃除できる細めのブラシやスポンジを使うと楽に掃除できます。それでも落ちにくい汚れは、重曹を粉のまま振りかけてこすってみてください。
油で中も見えなくなっていたグリル窓が、柔らかいスポンジで擦り洗いするだけでクリアになりました。メラミンスポンジを使っても簡単に落とせるのでおすすめです。
かなり焦げ付いていて汚れを落とすのが難しいかと思っていたグリル庫内も、本来の素材の色がみえるくらいにきれいにすることができました。
グリルストーンを使って汚れ防止を実践
100均やオンラインショップなどでも数百円で購入できる「グリルストーン」は、受け皿に敷くだけで、遠赤外線の効果で魚がふっくらと美味しく焼くことができます。
また、余分な油を吸収してくれ受け皿が汚れることを防ぎ、掃除もしやすくなるそうです。今回は、300g150円のものを購入し、実際に使ってみました。
使い方は、受け皿にグリルストーンを敷き詰めるだけです。あとはいつも通り魚を焼きましょう。
焼き終わった後に見てみると、魚の下のグリルストーンが油で黒く固まっていました。
使用後は、グリルストーンをお皿などによけて受け皿を洗っていきます。受け皿の油はグリルストーンが吸ってくれるので、軽く洗剤で洗うだけで綺麗にできました。
使ったグリルストーンは、2~3回繰り返して使用できます。その後は、お住まいのゴミ分別に沿って捨てるか土壌改良にも使えるそうです。家庭菜園やプランターをお持ちの方は、土に混ぜて再利用してみてはいかがでしょうか。
掃除を気にせずグリルで美味しい料理を作って食べよう
グリルの掃除が面倒で、家で魚を焼くのが億劫になっている方も多いのではないでしょうか。網と受け皿は、調理後に重曹水につけおきするだけで掃除をグッと楽にできます。また、掃除がしにくいグリル庫内は、油汚れに強いセスキ炭酸ソーダを使うことで掃除の負担を軽減できますよ。
汚れの程度やパーツ部分に合わせて掃除方法を変え、グリルの後始末を気にしないで美味しい焼き魚をお家で食べましょう。