iPhoneやMacBookといったAppleのデバイスを置き忘れたり、紛失した際にその場所をマップ上で確認でき、デバイスから音を鳴らしたり、アクティベーションロックやデータ消去といったリモート操作を行える「探す」アプリ。昨年のWWDCで同社は、その便利な機能の基盤である探索ネットワークをサードパーティに開放すると発表、ドラフト仕様を公開するなどサポートを進めていた。米国時間の4月7日に初の「探す」対応のサードパーティ製品が発表された。
第一弾は、VanMoofの電動自転車「S3」と「X3」、Belkinの完全ワイヤレスイヤホン「SOUNDFORM Freedom True Wireless Earbuds」、Chipoloのアイテムファインダー「ONE Spot」など。
iOS 14.3/iPadOS 14.3以降で動作するiPhone/iPod touch/iPad、macOS Big Sur 11.1以降で動作するMacにおいて、「探す」ネットワークに対応したサードパーティの製品を「探す」アプリの項目タブ(アイテム)に追加でき、自転車を停めた場所、ワイヤレスイヤホンを置き忘れた場所などを「探す」アプリのマップ上で確認できるようになる。
「探す」ネットワーク対応アクセサリプログラム(The Find My Network Accessory Program)は、Made for iPhone(MFi)プログラムの一環として提供され、パッケージの「Works with Apple Find My」バッジで互換製品が示される。
エコシステムの拡大を目指してAppleは7日、周辺機器メーカーなどの「探す」対応をサポートする開発者向けアプリ「Find My Certification Asst.」をリリース。また、チップセットメーカー向けのドラフト仕様を今春後半にリリースする計画を発表した。同仕様に基づくことで、デバイスメーカーはU1チップを搭載したAppleデバイスの超広帯域無線(UWB)テクノロジーを用いた機能やサービスを利用できるようになる。
Appleの「探す」ネットワークの探索機能は、紛失したデバイスがインターネットに接続していない場合でも、数千万台規模のAppleデバイスのネットワークとBluetooth LEを使って、紛失デバイスのおおよその位置を知らせる機能を備える(デバイスの位置情報を知るプロセスはエンドツーエンドで暗号化·匿名化される)。そのネットワークにサードパーティの製品も加わることで、Appleの「探す」ネットワークが今後さらに便利で有用になると期待できる。