味の素が開発した「勝ち飯 AI」は、スポーツをする人やアスリート向けの自動献立提案アプリ。味の素がこれまでトップアスリート向けに培ってきた栄養計算や高度なサポートをベースに、一般のアスリートにも広く提供していくことをコンセプトとしている。

  • 「勝ち飯 AI」アプリのイメージ

今回、運動部で熱心に活動する中高生とその保護者を対象に、勝ち飯 AIアプリβ版(iPhone 8以降、iOS 13以上)のユーザーテストを開始。アスリートの栄養基準を満たしつつ好きなメニューを献立に組み込むなど、食事を楽しんで親子のコミュニケーションにも一役買う。中高生の「活躍したりパフォーマンスを上げたりするために食事にも気を付けたい」、保護者の「がんばる子どもを食事でサポートしたい」という声に応える。

自動で提案される献立の栄養面は、味の素がトップアスリートの食事をサポートする「ビクトリープロジェクト」の管理栄養士が監修。ビクトリープロジェクトの現場で使われる栄養計算基準をアルゴリズム化して、ユーザーがアプリ上で必要情報を入力すると、AIが栄養基準を満たす献立を提案する。献立には、味の素が運営するレシピサイト「AJINOMOTO PARK」のデータを活用し、栄養情報、ジャンル、季節、調理時間といった多くの情報をもとに、AIがユーザーに適した献立を作る。

具体的には、「選手」と「食事を作る人」がアカウント連携。選手は、自分の性別・体重・体脂肪率といった基礎情報、および種目(瞬発系、持久系、球技系、その他)、目標(体重を減らす、体重を増やす、現状維持)を勝ち飯 AIアプリに登録。日々の体組成も入力し、食事の味や量を5段階で評価すると、どれくらいの栄養価を摂取したかを把握するとともに、勝ち飯 AIアプリが好みの味や量を学習して個人に最適化した献立を提案する。

一方の調理する人は、AIが提案した献立(10日分、毎食3パターン)からメニューを選んで調理。あらかじめ選手が食べられない食材を登録したり、選手からのリクエストメニューを表示したりする機能がある。

ユーザーテスト参加者が取り組む競技は、七種競技、水泳、長距離走、レスリング、短距離走、剣道、ボルダリング、野球、バスケットボール、サッカー、バレーボール、テニス、ラグビー、卓球、バドミントン、ホッケー、ゴルフ、体操、フィギュア、バレエなど。味の素は今回のユーザーテストとフィードバックを通じて、サービスの有効性やユーザーに受け入れられるかを検証。今後もさまざまパートナーとの連携を視野に入れながら、「食から未来を楽しく」するプロダクトやサービスの開発に取り組んでいくとしている。