ドラマを見る醍醐味はなんだろうと考えてみると、非現実感に浸ることがメリットのひとつに挙げられる。日常にはないとわかっている、でも「ひょっとしたら……あるかもしれない……?」と期待をしながら見てしまう、あのゾクゾク感。この感情を表現してくれるのが"ラブコメディ"だ。
イケメン年下男子との年齢差のある恋、御曹司からのプロポーズ……とそのシチュエーションは多岐に渡りすぎる。ああ、考えているだけでも楽しい。
実はこの春スタートする連続ドラマ、陽気のせいかもしれないがラブコメが大量に放送予定を控えている。中でも気になる5作品をドラマオタクの視点でピックアップをしてみた。
石原さとみ、松坂桃李……スターたちもラブコメの渦へ
4月からの火曜から金曜までは毎夜、キー局のラブコメで新聞のラテ欄が埋まる。それも大物と呼ばれるスター俳優たちが続々と作品に参戦しているのだ。
まずはここ数年、ラブコメの定番放送枠となっている"火10"は川口春奈さんと横浜流星さんによる『着飾る恋には理由があって』(TBS系 4月20日スタート)。インフルエンサーキラキラ女子と、ミニマリストという、ちぐはぐコンビによる、ワケありLOVE。ここのところ、良質な"恋の当て馬"が放出されている放送枠なので、新キャラの登場が待たれる。あとは新作『ドラゴン桜』(TBS系 4月25日スタート)の生徒役だと予想していた、今人気の若手俳優、高橋文哉さんも気になるところ。
水曜は石原さとみさんと、綾野剛さんによる『恋はDeepに』(日本テレビ系 4月14日スタート)が。海洋学者と御曹司による"格差愛"がなにを起こすのか。二人とも大物すぎてツッコミどころが見当たらない。続いて木曜は鈴木亮平さんと吉岡里帆さんによる『レンアイ漫画家』(フジテレビ系 4月8日スタート)。鈴木さんは名前を世間に出さない少女マンガ家で、吉岡さんは金も仕事も男もないアラサー女子。彼女がラブストーリーに登場すると、なぜかこじらせるような音が聞こえてくるのは私だけだろうか。画面に出てくるだけで、なぜか強さを感じるので、ひさびさにガッチリ見られる演技を楽しみにしている。
金曜は『あのときキスしておけば』(テレビ朝日系 4月30日スタート)に松坂桃李さん。好きになった相手が、よく知らないおじさんと入れ替わってしまう、という内容。それは最悪だ。入れ替わりといえば、『天国と地獄 ~サイコな2人~』(TBS系)で、最終回の視聴率20%を記録して、ドラマ界に大フィーバーを起こしたばかり。松坂さんを取り巻く、入れ替わり男女は今回も階段から落ちるのだろうか……。
テレ東は"バリキャリ年上女性×年下男子"で!
放送局のフリーダム代表といえば、テレビ東京だ。「とにかく作ってみよう!」という制作側の心意気が伝わってくる作品が並ぶので、毎回新作を本当に楽しみにしている。今回は"いい年"と呼ばれる女性たちにとってありがたい、年下男子との年齢差恋愛を描くラブコメが2本も放送予定だ。
まずは栗山千明さん主演『ラブコメの掟~こじらせ女子と年下男子~』(4月7日スタート)。ビジュアルは完璧、仕事もできる女性が実は彼氏いない歴15年を継続中。そんな栗山さん演じる九条瑠璃が、年下の男性へ少女マンガの情報だけを頼りに恋愛指南をする。冬クールの『知ってるワイフ』(フジテレビ系)でも、年上の奥様を虜にしていた、小関裕太さんがその相手役に。意外にも栗山さんはテレ東ドラマに初主演だ。
さらにドラマ初主演と飾る泉里香さんが主演するのは『高嶺のハナさん』(BSテレ東 4月10日スタート)。こちらも前述の作品と同じく、バリキャリで周囲からは完全無欠と思われている女性が、実は恋愛について無知。好きになった相手は社内でダメ社員と呼ばれている、年下男子。
二人の女性の恋愛はどんなふうにコマを進めていくのだろうか……? 最終的には結ばれてほしいと思いながら、春ドラマのスタート、待機。