JR東日本高崎支社は、両毛線沿線の活性化などをめざし、組織横断プロジェクト「Mコネクト ~線路は続くよ♪ 地域をつなぐプロジェクト~」を2020年度から開始している。その一環で、「矢絣(やがすり)」柄のラインに変更した211系が4月から登場した。

  • 両毛線などで活躍する211系1編成(A28編成)がオリジナルデザインに。車体前面のラインは黄色・緑色に変更されている

オリジナルデザインの車両は4両編成の211系1編成(A28編成)を使用。高崎支社管内の211系は通常、車体前面・側面のラインに「湘南色」(オレンジ色・緑色)のカラーリングを施しているが、今回登場した車両は両毛線のラインカラーである黄色、沿線の山々をイメージした緑色、織物柄としてわかりやすい「矢絣」柄のラインとした。

車内の座席デザインも変更され、座席背面のシートに両毛線沿線の前橋市、桐生市、栃木市、小山市の市花をモチーフにしたデザインシートを採用したとのこと。座る位置を明確にすることで、車内マナー向上にもつなげるとしている。

両毛線は生糸・絹織物等の輸送とともに発展してきた歴史を持つ。「両毛線=織物」のイメージで多くの利用者に愛着を持ってもらえるように、「矢絣」柄のラインをまとった特別なコンセプトの編成が投入された。高崎駅や新前橋駅をはじめ、両毛線の列車が停車する駅にこの編成を紹介する広告も掲出され、「見つかる可能性…3%!!」「発見したらラッキー」といった内容が記されている。この編成は両毛線の普通列車を中心に、上越線(高崎~水上間)・吾妻線の普通列車でも運用されていた。

  • 側面上部・窓下のラインは黄色・緑色の「矢絣」柄に

その他、伊勢崎駅、桐生駅、足利駅の3駅で駅名標(柱設置型駅名標・吊下げ式駅名標)が変更され、両毛線をイメージした織物柄のデザインとなった。「Mコネクト ~線路は続くよ♪ 地域をつなぐプロジェクト~」では、桐生市・足利市の文化に触れつつ、まち歩きを楽しむ体験型イベントも実施する予定(6月30日まで)となっている。