きのこ類は、自然志向、健康志向の高まりとともに食べる機会が多くなっています。キノコ類は水分、タンパク質、食物繊維、ビタミン類などからできています。食物繊維が豊富なことから、便秘予防に効果が期待でき、低カロリーで、ビタミン類やミネラル類も豊富であることから、健康的なダイエットにおすすめの食品です。今回はキノコ類の中でも特におすすめのえのきたけをご紹介しましょう。
きのこは低カロリーでヘルシー
きのこの成分は、約9割が水分でできています。脂質はほぼゼロに等しく、低カロリーの食材です。また、噛み応えがあり、よく噛むことができるので、食べ応えがあって満腹感を得やすいといわれています。おかずを作るときに、キノコ類を足すと、かさ増しになるだけでなく、食事量を減らさなくても、カロリーを気にせずに食べることができますから、積極的に取り入れたい食材です。
栄養豊富!ダイエットにもおすすめ
きのこは栄養を豊富に含んでいます。特に食物繊維はキャベツなどの他の野菜を上回る量を含んでいるため、日本人に不足しがちな食物繊維を効率よく補える食材として、注目されています。
食物繊維は、人の消化酵素で消化されないため、小腸を通過して、大腸まで達します。便の体積を増やす材料となるとともに、大腸内の環境を改善する腸内細菌に利用されることで、腸内環境を改善する働きのある菌を増やすこともわかっています。1日1回規則的には排便があると、食物繊維の必要な量をとれている目安になりますから、自分の体調と食事内容や生活習慣を一度見直してみましょう。便通を改善することで、体内でコレステロールから作られる胆汁酸の体外への排泄を促し、血中のコレステロールを下げる作用も期待できます。また、血糖値の急上昇を抑えて、糖尿病、心疾患などの生活習慣病の予防にも役立ちますから、健康を守りながら、ダイエットするためにも有効な食材です。
えのきたけは脂肪の吸収をおさえる!?
きのこ類には、キノコキトサンと呼ばれる植物キトサンやβ-グルカンなどを含む成分が含まれていますが、えのきたけには特に多く含まれることがわかっています。キノコキトサンには、腸で脂肪の吸収をおさえる作用があり、ダイエットに効果が期待できるということで注目の成分です。そのほかにもビタミンDも豊富に含み、花粉症などのアレルギー改善や免疫力の維持にも期待ができます。また、カルシウムの吸収率も上げる作用がありますから、牛乳などの乳製品と一緒に調理するのもおすすめです。
効率よくえのきたけに含まれる栄養成分を取り入れるためには、えのきたけと水を一緒にミキサーにかけ、ペースト状にしてから煮込んだあと、冷やして氷にするという、えのき氷がよいと話題になりました。そのほかにも、えのきたけには、免疫力アップや整腸作用、細胞の活性化などさまざまな作用が期待できます。
今回は、えのきたけをたっぷり食べられる簡単レシピをご紹介しましょう。
豆腐のえのきあんかけ
<材料> 2人分
豆腐 1丁(300g)
えのきたけ 1パック(100g)
ネギ 適量
大根おろし 70g
濃口しょうゆ 大さじ1
めんつゆ(2倍濃縮) 大さじ1
<作り方>
1:えのきたけは細かく切って食べやすい大きさにする。ネギは小口切りにする。
2:鍋にえのきたけを入れ、ひたひたになるくらいの水を入れて火にかける。えのきたけが煮えたら、ネギを加えて火を止め、濃口しょうゆ、めんつゆ、大根おろしを加えて混ぜる。
3:水けを切った豆腐を皿にのせ、2をかけたらできあがり。
<ポイント>
あんにして、汁ごと食べられるメニューにすると、栄養成分を逃さずにすべていただくことができます。スープなどの汁物にえのきだけを足すのもおすすめです。えのきたけをおかずに足して、栄養アップしながら、おいしくダイエットしましょう。