カシオ計算機は4月1日、耐衝撃ウオッチ「G-SHOCK」の新製品として、OSにWear OS by Googleを搭載したスマートウオッチの新ラインとなる「G-SQUAD PRO」と、その第1弾モデル「GSW-H1000」を発表した。5月15日に発売し、価格は88,000円。
G-SHOCKのスマートウオッチは、以前から「G-SMART(仮称)」として開発が進められていたが、正式な姿が明らかになった。「G-SQUAD」はG-SHOCKのスポーツラインで、既存モデルもスマートフォンおよび専用アプリと連携して多彩なスポーツ&ウェルネス機能を提供している。今回のGSW-H1000は、OSにGooleのWear OSを採用することで、より高機能になったかたちだ。スポーツに特化したG-SQUADシリーズの最上位モデルという位置付けになる。おそらく「G-SMART」というシリーズ名称は今後も使われなさそうだ。
特徴はやはり、Wear OS搭載のスマートウオッチでありながら、G-SHOCKとして耐衝撃性能や20気圧防水を備えていること。裏ぶたには耐食性の高いチタンを採用し、チタンカーバーと処理によって耐摩耗性を強化している。バンドは柔軟性と耐久性を両立したソフトウレタンバンド。ケースとバンドの間には装着感を高めるパーツを配置した。
光学式の心拍センサーに加えて、方位、高度・気圧、加速度、ジャイロといったセンサー類、およびGPS(GLONASS、みちびき)を装備。独自アプリは15種のアクティビティと24種の屋内ワークアウトに対応し、最大8種目までオリジナルの屋内ワークアウト種目を追加できる。
こうしたハードウェア仕様とアプリによって、距離、速度、ペースといった各種情報を計測・表示・記録して、運動をサポート。ランニングや屋内ワークアウト、ロードバイク、水泳から、サーフィンやスノーボードなどのエクストリームスポーツまで、幅広いシーンで活躍するとしている。
表示部の情報は、上中下の3段で数百通りのカスタマイズに対応。カラーディスプレイ(360×360ピクセル)は視認性が高く、複数の情報を手元で見やすく表示する。構造としては、時刻などを表示するモノクロ液晶と、地図や計測データなどを表示するカラー液晶の1.2インチ2層ディスプレイだ。もちろん、スマートフォンからの各種通知を手元で確認したり、Wear OS用の多彩なアプリを利用可能。
例えばモノクロ時刻表示だけにすると、バッテリー消費の節約になる。バッテリー持続時間は、カラー表示ありの通常使用で約1.5日、時計表示とセンサー使用のみ(タイムピースモード)で約1カ月。充電はマグネット着脱の有線式で、充電時間は約3時間。
専用アプリ「G-SHOCK MOVE」には、アクティビティの履歴・分析・進捗確認といったログ管理のほか、「センサーオーバーレイ」という面白い機能がある。アクティビティ計測中に撮影した動画・静止画と計測情報を重ねたビジュアルを作成する機能で、そのままSNSでシェアすることもできる。
そのほか、腰のベルト周りに装着するカシオの小型モーションセンサー「CMT-S20R-AS」とも連携。ランニング向けの専用アプリ「Runmetrix」(2021年6月ごろのリリース予定)によって、ランニングの詳細なフォームチェックなどを提供する。Runmetrixは、カシオとアシックスが協力して手がけるサービスでもあり、サービス発表時は、専用G-SHOCK「GSR-H1000AS」も登場している。