しなの鉄道が今年3月に実施したダイヤ改正で新型車両SR1系を導入したことを受け、同社の115系S16編成・S26編成が7月末で引退する。3月16日に両編成の引退を発表した後、感謝やねぎらいのメッセージが多く寄せられたという。同社は3月29日、S16編成・S26編成の来歴を詳しく記載した資料を公式サイトで改めて公表した。

  • 横須賀色に塗られ、一部で「山スカ」と呼ばれたS16編成とS26編成

S16編成は1980(昭和55)年に日立製作所、S26編成は1981(昭和56)年に川崎重工で新製された。S16編成は長野鉄道管理局松本運転所、S26編成は北松本支所に配置され、S16編成は2015年、S26編成は2013年、それぞれしなの鉄道に転入している。

S16編成は2017年、S26編成は2018年、クリーム色と青色の「横須賀色」に塗色変更。「往時の懐かしい雰囲気を再び味わうことができた」と好評を博した。

  • 元祖「山スカ形」と言われた旧国鉄70系電車

  • S26編成(クモハ115-1076)の車内

中でもS26編成は、座席シートの色や独特の回転音を発する発電機などに製造当初の面影を強く残していることから、国鉄時代の雰囲気が味わえる車両として、ファンに愛されてきたという。