iFi audio、音質強化した「ZEN DAC」&「ZEN CAN」Signatureバージョン

トップウイングサイバーサウンドグループは、英iFi audioのUSB DAC「ZEN DAC Signature」とバランス対応ヘッドホン/プリアンプ「ZEN CAN Signature」を近日発売する。価格は各28,600円。2製品をセットにした「ZEN Signature Set」(55,000円)も用意する。

ZEN DAC SignatureとZEN CAN Signatureの利用イメージ(ヘッドホンは付属しない)

ZEN DAC Signatureは、2019年発売の「ZEN DAC」(19,600円)をベースに、ヘッドホンアンプステージとヘッドホン出力を取り除き、フルバランス回路をアップグレードしつつライン出力に特化。パナソニックのOS-CONやエルナーのSilmlic IIコンデンサーなど、ハイエンドグレードパーツも採用しており、「最高に純粋なサウンド・パフォーマンスを望む人のためのDAC」と説明している。

ZEN DAC Signature

対応フォーマットは、384kHzまでのDXDと、192kHzまでのPCM、12.4MHzまでのDSD。MQAはレンダラー方式の再生に対応する。入力オーディオデータのサンプリングレートは、アルミニウム製ボリュームコントロールの後ろにあるマルチカラーLEDで確認できる。

背面にはアンプやアクティブスピーカー用のアナログ出力(RCA)と、4.4mmバランスのライン出力、USB3.0対応のUSB B端子を装備。スイッチでラインレベル出力の可変・固定を切り替えられ、可変を選ぶとZEN DAC Signatureをプリアンプとして使い、パワーアンプに直接接続できる。固定を選ぶと、バランスの場合は出力が4.2V、シングルエンドの場合は2.1Vに固定され、ボリュームコントロールを備えた外付けプリアンプやプリメインアンプ、アクティブスピーカーと組み合わせて使える。本体サイズは158×117×35mm、重さは505g。

ZEN DAC Signatureの背面

ZEN CAN Signatureは現行の「ZEN CAN」(2020年発売)をベースに、パフォーマンスを向上させ、新機能を盛り込んだ4.4mmバランス入出力対応のヘッドホン/プリアンプ。既存のヘッドホンアンプ「Pro iCAN」に搭載しているデュアルモノ・トゥルー・ディファレンシャル・バランス、ディスクリートAクラス回路を踏襲し、ZEN DAC Signatureと同様にハイエンドグレードのパーツも採用。

ZEN CAN Signatureの前面

シングルエンド出力の32Ωで1600mW(7.2V)、バランス出力の300Ω以上で15V以上の駆動力を実現。ゲインは6dB刻みで4段階(0dB、6dB、12dB、18dB)に設定可能。感度の高いカスタムイヤホンなどを低ノイズを駆動するためにはユニティゲイン(0dB)を選べる。逆にゲインを高くすると、負荷の大きなヘッドホンから最大限の能力を引き出し、優れたダイナミックレンジを生み出せるとのこと。

ゼンハイザーのヘッドホン「HD 650」の特性に合わせた専用EQ機能「ActiveEQ」が利用できる。音場補正機能もアップグレードし、「頭の中で音が鳴っている」効果を補正して自然なサウンドステージを実現するというXSpaceを備えている。

前面に6.3mm標準シングルエンドと4.4mmバランスのヘッドホン出力を装備。背面にはRCAと3.5mmステレオミニ、4.4mmバランスのライン入出力を各1系統備える。再生周波数帯域は10Hz～20kHz(-3dB)、消費電力は最大12W。本体サイズは158×117×35mm、重さは550g。