JR東海はこのほど、2021年度の重点施策と関連設備投資について発表した。在来線では新形式となる315系の営業運転を開始するなど、輸送サービスの充実に取り組む。
新型車両315系の投入に合わせ、効率的な輸送体系の構築を実現するダイヤ改正にも取り組む。ハイブリッド方式を採用した次期特急車両HC85系は、量産車の新製に向け、設計などの準備を進める。
東海道新幹線では、安全性・安定性を向上させ、異常時対応能力を強化した新型車両N700Sの追加投入を推進。既存のN700Aタイプに対し、N700Sの一部機能を追加する改造工事も進める。車いすスペースを6席設置したN700Sも新規に投入。車いす対応座席を「EXサービス」でインターネット予約できるサービスも試行する。
超電導リニア技術のブラッシュアップとコストダウンに取り組むとともに、中央新幹線計画に関して、「工事の安全、環境の保全および地域との連携を重視」しつつ、沿線各地で工事を着実に進めるとした。工期が長期間にわたる上に難易度が高い、南アルプストンネル、品川駅、名古屋駅をはじめ、山岳トンネル、都市部非常口、中間駅、高架橋などで引き続き工事を進める。