普段から意識しているかを問わず、自分へ何らかの金銭的な投資を行っている社会人の方は多いのではないでしょうか。いわゆる「自己投資」は、仕事に関することだけに留まらず、趣味や健康、美容など、人それぞれの目的に合わせて幅広い分野にわたります。
とはいえ、周りの人がいったい「どんな自己投資を行っているのか?」は興味を惹かれる話題でもありますね。
そこで今回、社会で働いている男女311名を対象に「現在行っている自己投資の種類」についてアンケート調査を実施しました。なんとなく興味のある方や、ちょうどなにか始めてみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみては?
調査期間:2021年3月15~22日
調査方法:ネットリサーチ
調査対象:20代~60代で、現在何らかの自己投資を行っている男女311名
実施:ポート株式会社(マネット編集部)
社会人に人気の自己投資は?
まず、「現在どのような自己投資を行っているのか?」を質問したところ、最も回答を集めたのが「資格習得のための自己投資」でした。
具体的にどのような投資をしているか聞くと、資格習得に向けて教材を購入したり、専門講義を受講したり、といった内容が多いようです。
また、選ばれている資格の一部もご紹介します。
- ファイナンシャルプランナー
- 社会保険労務士
- 宅地建物取引士
- 行政書士
- Oracle Certified Java Programmer(プログラミング検定資格)
- 色彩検定
次いで回答を集めた「運動や健康についての自己投資」では、
- ジム
- フィットネスクラブ
- ヨガ教室
- 温浴施設(サウナ等)
といった施設の利用による身体への投資が目立ちました。
その他、3位以下の回答詳細は以下の表にまとめました。語学学習、ビジネススキルの向上、知識や教養をつけることといった仕事に役立つことから、美容、資産運用、音楽や芸術など、プライベートや趣味を豊かにする自己投資など、人によってさまざまな内容があがりました。
自己投資の種類 | 詳細 |
---|---|
語学習得のための自己投資 | 英会話教室、オンラインでの英語塾、語学学校での学習等 |
ビジネススキルを向上させるための自己投資 | ライティングスキル向上の勉強、プログラミング学習、学会誌・業界誌の購読、副業支援のコミュニティ参加、言語聴覚士のセミナー参加 等 |
知識・教養をつけるための自己投資 | 自己啓発本の購読、経済新聞の定期購入、啓発セミナーへの参加 等 |
美容のための自己投資 | 脱毛サロン、スキンケアや歯科矯正などの美容投資、二重整形 等 |
株や資産運用のための投資 | 株式投資、FX、資産運用のためのセミナーに参加 等 |
音楽・芸術教養のための自己投資 | 中国楽器の二胡を習っている、半年間の作家養成講座を受講中、絵とデザインの勉強 等 |
その他 | 料理のレパートリーを増やすために料理本を購入している、PCスクールでのIT機器の使い方を学習 等 |
自己投資を始めた目的は?
どのような目的で自己投資を始めたのかも気になるところです。フリーテキスト方式で収集したアンケートの回答を抜粋して紹介します。
キャリアアップのため
中国語の資格を取ると、会社から資格取得手当が貰えます。また、純粋に目標があって勉強する事は素晴らしいと考え、思い切って始めてみました。(『語学習得のための自己投資』30代/男性)
社労士の資格取得を目指して勉強しています。将来的に、資格を活かした仕事をしたいと思っているためです。また、仕事を失ったときに困らないためでもあります。(『資格習得のための自己投資』30代/女性)
スキルアップのため
Webライティングの知識と技術を身につけて、現在の仕事以外でも稼げるようになるため。(『ビジネススキルを向上させるための自己投資』20代/男性)
副業で収入を増やし、将来的に脱サラするため、副業支援コミュニティに参加しています。独立して資産を増やすことが目標です。(『ビジネススキルを向上させるための自己投資』30代/男性)
健康のため
血圧や尿酸値の改善及び健康増進、ダイエットを兼ねたパフォーマンス向上のために、スポーツジムに通っています。(『運動や健康についての自己投資』40代/男性)
自分や家族の体調を、自分で整えられるようになりたいから。また、老化による衰えを防ぎ、動けるようにしておくため。(『運動や健康についての自己投資』20代/女性)
自己投資の費用は?
自己投資には様々な種類がありますが、一般的にどの程度の費用がかかるのでしょうか。
こちらについてもアンケート調査を実施し、一人あたり実際にどの程度の費用をかけているのかを調べました。
アンケート調査結果で最も多かった金額が「~50,000円」で、84名の回答を集めました。次点で64名の回答を集めた回答が「100,000円以上」となります。
費用感については、どちらかと言えば全体的に高めの印象を受けるのではないでしょうか。「100,000円以上」の回答の中には、「美容」や「芸術教養」に関する自己投資が目立ちました。
一方、「~5,000円」の回答では、「資格・語学習得」といった自己投資が中心となりました。
自己投資の効果は?
最後に「自己投資にかけた費用に対する効果」についても質問しました。
最も多かったのが「効果をどちらかといえば感じる」、続いて「効果を感じる」で、合わせて全体の8割以上を占めました。一方、「効果を感じない」「どちらかといえば感じない」は合わせて1割弱となりました。
全体的には「自己投資の効果を感じる」という回答が大多数となる結果です。 合わせて回答理由についても見てみましょう。
効果を感じる・どちらかといえば感じる
体重が10kg程度減ったので服の大きさが1サイズ下がり、主人も血圧が低下して健康になりつつあります。(『運動や健康についての自己投資』40代 女性)
無料教材での独学だけだと、なかなか勉強が続きません。一方、有料のレッスンを受けると、学ぶ意欲を持ち続けられ、上達につながると感じています。(『語学習得のための自己投資』30代/男性)
趣味で音楽をやっています。色々な曲に挑戦する上で、楽譜や曲に関する書籍、CDなどを購入。また、ピアノも買い換えました。年を重ねても新たな発見があったり、どうすれば弾きやすくなるか気づいたりします。やった分だけ自分の身になっていると思います。(『音楽・芸術教養を身につけるための自己投資』40代/女性)
効果を感じない・どちらかといえば感じない
ヨガのインストラクター講習を受けているが、コロナの影響でスタートが半年以上遅れてしまったうえ、半分はオンラインでの受講になってしまった。直接指導を受けられていないので、本当にできているのか分からず効果は感じられていない。(『運動や健康についての自己投資』30代/女性)
資格習得のための通信講座を受けていますが、まだ始めたばかりなので効果はわかりません。知識が少しずつ増えていくなかで、日常で役に立つときもありますが、自己満足にしか過ぎないと感じることもあります。(『資格習得のための自己投資』30代/女性)
趣味で読書を積極的にしています。冊数はかなり読んでいますが、そこで学んだ知識から自分がどうしたいか、何を目標にすればいいのかわからないか見えていません。(『知識・教養をつけるための自己投資』20代/男性)
自己投資の種類は様々
自己投資についての今調査では、多種多様な自己投資の種類が集まりました。例えば、普段何気なく行っている運動や美容に関しても自己投資の一環と言えますし、語学や資格習得といった対外的なものも言わずもがなでしょう。
また、投資に使うのは金銭に限らず、時間をかけるという方法もあります。自身の今の状況や目的を再確認し、最適な自己投資を選んでみてください。