パナソニックの冷蔵庫といえば、引き出しが最後まで引き出せる「ワンダフルオープン」や、冷蔵庫上段の奥まで手が届く「トップユニット方式」など、その使いやすさからファンの多い製品です。そんなパナソニックがIoT対応冷蔵庫のフラッグシップモデル「NR-F657WPX」と「NR-F607WPX」を2月末に発売しました。
いずれも価格はオープンで、庫内容量650LのNR-F657WPXは市場推定価格(税別)が430,000円前後。庫内容量600LのNR-F607WPXは410,000円前後となります。パナソニックがプレス向けに開催した上記の冷蔵庫新モデル「WPX」シリーズの説明会をもとに、新製品の特長をレポートします。
ユーザーの生活を学習・分析して、よりエコな運転を実現
冷蔵庫は常に動いているもの。電気代も気になりますね。最近の各社フラッグシップ冷蔵庫はとても高機能な断熱材を採用しているため、ミドルクラスの小さな冷蔵庫より省エネ性能が高いといわれています。
NR-F657WPXとNR-F607WPXはこの高い断熱性能のほか、「エコナビ」運転でユーザーの生活を学習。庫内別にドアの開閉頻度と時間を調べる「開閉センサー」、冷蔵庫を設置した部屋の明るさから就寝を予測する「照度センサー」といった多種多様なセンサーを使い、センサーからのデータを複合的に分析して学習します。3週間分のデータから生活パターンを判断し、曜日ごと、1時間ごとの生活を予測することによって、きめ細かな運転と節電が可能としています。
このエコナビ運転は従来モデルにもあった機能ですが、新製品ではスマートフォンと連携することで、さらに賢く省エネする機能が搭載されました。スマートフォンの位置情報と冷蔵庫が連携し、ユーザーが自宅から離れると「お留守番モード」となって節電モードに移行。買い物先にいると判断すると「お買い物準備モード」となり、まとめ買いを予測して庫内を効率的に予冷運転します。
このほか新製品では「冬季省エネ運転」にも対応。登録した地域の気温情報と連携し、気温が低い日は運転をコントロールすることで、さらなる省エネ運転が可能です。
追加可能な「ツール」を利用した便利機能を搭載
もうひとつの注目新機能が、買い物をサポートするツールの存在です。NR-F657WPXとNR-F607WPXには、重量検知プレート×1枚が付属。この重量検知プレートを庫内に入れて、食材を載せておくことで、庫内の食材残量をスマートフォンでリアルタイムに把握できます。
使い方は簡単で、管理したい食材を専用アプリ「キッチンポケット」に登録し、重量検知プレートに載せて登録するだけ。残量は「%」表示か「残数」表示のどちらかを選べます。登録した食材の残数を買い物先から確認できるほか、ビールや牛乳、ヨーグルトの残量など家庭に合わせた使い方も便利そうです。重量検知プレートを買い足して、複数の食材を管理するのもおすすめ。
NR-F657WPXとNR-F607WPXには付属しないものの、冷蔵庫で利用できる別売りツールとしてうま冷えプレート「NY-PC1」も用意。こちらは冷蔵庫で冷やすことで「冷たい鍋敷き」のように利用するプレートです。食卓で刺身などを冷たいまま保持したり、料理のあら熱とり、クリームの泡立てといった冷やしながらの調理に活躍します。
ちなみに、前モデルでも人気の機能、クーリングアシスト「はやうま冷凍」「はやうま冷却」も健在。大容量の冷気を食材に直接吹き付けることで、業務用冷蔵庫レベルのスピードで食材を冷やせます。はやうま冷凍なら、すばやく食材を凍らせて肉をはじめとした食材の細胞破壊を抑えて美味しく冷凍。はやうま冷却では、お弁当のあら熱とりを約3分という短時間で行えます。
微凍結パーシャルは鮮度長持ちがより長く
パナソニックの高機能冷蔵庫は、約-3℃の微凍結で食材を保存する「微凍結パーシャル」も特徴的。微凍結パーシャルでは食材がカチカチに凍らないので、凍った状態でも簡単に切り分けたり調理したりできます。
これまで、微凍結パーシャルは肉や魚を約1週間保存できるといわれていましたが、新製品ではミンチ肉や鶏肉は約10日間。牛や豚などの切り身なら約14日間、美味しく保存できるようになりました。