俳優の松坂桃李が主演を務める、映画『孤狼の血 LEVEL2』(8月20日公開)のメイキング写真が21日に公開された。
同作は第69回日本推理作家協会賞受賞、『このミステリーがすごい! 2016年版』国内編3位に輝いたベストセラー小説の実写映画化作。数々の映画賞を総なめにした、白石和彌監督の映画『孤狼の血』の続編となる。
解禁されたのは広島での撮影現場の様子をとらえた4枚のメイキング写真。スーツ姿の男たちに向けて拳銃を構える松坂や、早乙女太一演じる尾谷組・花田優の口の中に拳銃を突き刺すアクションシーンに演技をつける白石監督など、真剣な表情の役者陣、緊迫感漂う現場の様子が収められた。
松坂演じる日岡は前作『孤狼の血』で見せた優等生な刑事の顔ではなく、髪をバッサリと切ったり、裏社会相手でも一歩も引かない前作で役所広司が演じた大上(役所広司)の跡を継ぐようなワイルドな刑事へとレベルアップ。演じた松坂自身も、「遂に前作『孤狼の血』のクランクアップ時にガミさん(大上)からいただいて、3年間御守りのように肌身離さずもっていたライターの出番だ! と思いました」と意気込んでクランクインしたと語る。白石組での撮影については、「白石監督の現場って、ワンシーン、ワンカット、本当にこだわっているので大変なんです(笑)。全スタッフ・キャストが心血注いでいるからこそ、『スタート!』『カット!』『もう一回!』となると『もう一回かーー』みたいな(笑)。でも『OK!』となった後、『白石監督モニター前でめちゃめちゃ笑ってたらしいよ』という声や、白石監督の笑い声が聞こえると、『やってよかった』と心の底から思えるんです。その魅力が、みんなを次のカットも頑張ろうと思わせてくれる白石マジック。そこが僕は、白石さんにハマってしまう理由かもしれません」と絶賛した。
呉での撮影は35日間に及んだ。前作の冒頭では人を殴ることもしなかった日岡が、裏社会の組織の人間に対して拳銃を口に突っ込むまでになり、その風貌やアクションも大幅にパワーアップ。さらに日岡と、その日岡を慕うチンタ(村上虹郎)が一緒に倒れこんでいるシーンや、“悪魔の男”、五十子会上林組の組長・上林(鈴木亮平)と対峙する重要なシーンのスチールも公開され、激しいアクションや演技のぶつかり合いを感じさせる。
監督から「上林を日本映画史に残る悪役にしてほしい」との命を受けた鈴木は、現場でも上林組の若手キャストたちを取りまとめるリーダーシップを発揮し、日岡との対面に不敵な笑みで臨んだ。前作キャストに加え、新キャストも圧倒的な存在感を見せ、松坂が「撮影しながら、『孤狼の血』のエンタメ性を上書きするような熱量で、スタッフ・キャストみんなで前作を超えていくんだな、と強く思いました」とコメントしたように、一丸となって前作『孤狼の血』を超えようとする思いを見せた。