あす20日に放送されるフジテレビ系特番『報道スクープSP 激動!世紀の大事件8』(21:00~23:10)では、新型コロナウイルス発生当初、中国で行われていた隠蔽(いんぺい)の真相を関係者が初告白する。

  • 艾芬(アイ・フン)医師=フジテレビ提供

新型コロナウイルスが世界で最初に確認されたとされる中国・武漢市の病院で、この未知のウイルスの存在にいち早く気付き、誰よりも早く警鐘を鳴らした女性医師がいる。「武漢市中心病院」の救急病棟で主任を務める艾芬(アイ・フン)医師だ。

艾医師は、2019年12月に院内の患者から「SARSの一種」(後に新型コロナウイルスと判明)が確認されると、その危険性を同僚医師らに伝えた。そのメッセージを受け取った医師の中には、この情報をSNSで世界に発信、後に自らも感染し、命を落とした眼科医の 李文亮(リ・ブンリョウ)医師もいた。しかし艾医師によるこの警鐘を、病院幹部は隠蔽していたのだ。

病院内で一体何が起きていたのか、艾医師は20年3月、中国の雑誌に手記を発表したが、中国政府はこの雑誌を回収、さらにネットに掲載された手記に関する記事も瞬く間に削除されてしまった。しかし、その内容を世界に伝えようとした中国の人々が、様々な言語やモールス信号、点字などに変換して発信。番組はこの手記を入手した。艾医師の“消された手記”には何が書かれていたのか。

さらに、艾医師と同じ病院でコロナ患者と向き合ってきた看護師が初めて取材に応じ、新型コロナの感染が確認されるまでの経緯や幹部による隠蔽がどのように行われたのかを生々しく証言、知られざる真相に迫る。

番組では他にも、最強台風によるゴルフ練習場鉄柱倒壊事故、O157集団感染との闘いを取り上げる。石田英史チーフプロデューサーは「自然災害、未知の感染症が襲いかかったとき、私たちはどのように振る舞い、どう立ち向かっていくべきなのか。それぞれの事件、事故を当事者の証言や取材によって改めて見つめ直すと、そこには必ず私たちが学ぶべき教訓があるはずです。現在、世界中を翻ろうし続けている新型コロナウイルスのように、それは突然、私たちのもとに降りかかってきます」と話している。

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