UCC上島珈琲は、ペットボトルコーヒー「UCC COLD BREW BLACK PET500ml」を3月22日より新発売する。それに先駆け、3月17日、新商品のブランド「UCC COLD BREW」と新CMの発表会を行った。
カジュアルでスタイリッシュに「UCC COLD BREW」
UCC上島珈琲 マーケティング本部 飲料マーケティング部 飲料ブランドカレントチーム チームマネージャー 紙谷雄志氏からは、「UCC COLD BREW BLACK PET500ml」の紹介が行われた。
「UCC COLD BREW」のポイントは3つある。ひとつ目は「低温じっくり抽出」。コーヒーの抽出に最適な良質の天然水を100%使用し、低温でじっくり抽出することで、レギュラーコーヒー本来の香りと、長く続く余韻を引き出しているという。
2つ目は、新「UCC COLD BREW」専用の特別ブレンドを採用したこと。軽やかな香ばしさを引き出す"短時間焙煎"、コーヒーのコクを引き出す"長時間焙煎"、焙煎豆の雑味を低減する"UCCアロマフリージング製法"を用いて、異なる3つの焙煎豆をブレンドし、自然で立体的な香りと味わいを実現した。コーヒー専業メーカーならではの焙煎ノウハウを詰め込んでいる。
3つ目は、"香りを味わう"おいしさへのこだわり。現行品と比較し、引用時の香りを最大限高めているという。レギュラーコーヒーの香りと余韻を楽しむことができ、苦みの質を改善し、後味の切れをアップしていると紙谷氏は解説した。
また、新ラインナップとして、カフェメニューの新製品が6月上旬に発売予定。「UCC COLD BREW」で新たな領域への挑戦、ブラックコーヒーカテゴリーのさらなる市場発展に貢献していきたいと語る。
コロナ禍で変化するペットボトルコーヒー市場の現況は?
UCC上島珈琲 取締役副社長 杉山繁和氏は、新ブランド「UCC COLD BREW」の説明と市場の状況を解説した。
「今までは『UCC BLACK 無糖』の1シリーズとして『UCC COLD BREW』を展開してまいりました。しかし、消費者のトレンドを調査したところ、気分によって飲み分けをするなどスタイルが変化していること、また嗜好性が多様化し、缶コーヒー独特の苦みや余韻、コク深さから、スッキリ感・本物の美味しさが求められることがわかりました」と杉山氏。
そのような背景の上で、多様化するニーズに対応し消費者の共感を得られる品質の商品として、今回新たに「UCC COLD BREW」ブランドを立ち上げる。止渇性と嗜好性の両面を兼ね備え、クラフト感やカジュアルさを感じるペットボトルコーヒーに仕上げている。
また、市場の状況とコロナ禍が与えた影響についても言及した。「パーソナルサイズのペットボトルは缶コーヒーの売上をすでに抜いており、右肩上がりの状況。参入企業も増えレッドオーシャンではありますが、販売規模は3年前より260%増加しています。また、従来はオフィスシーン・デスクワーク・外出シーンなど、シーンを連想する『シーン買い』でデスクワーカー中心にヒットしていました。しかしコロナ禍で自宅の時間を有意義に使いたいという意識にスイッチしたことにより、価値観も"量から質"へ変化しています。コーヒーの味覚の基準は"レギュラコーヒー"になっています」と分析した。
「コロナ禍による生活様式の変化、つまり多様化するニーズと高付加価値商品への期待に応えていきます。また、わかりやすいブランド展開を行い、消費者から共感を持ってもらえるブランドにしたい」と語る。
「UCC COLD BREW」では「香るどブリュー。」というコミカルなメッセージを打ち出し、製品特製「香るコールドブリュー」をわかりやすく伝えていく。また、ブランドアイコンには若年層に支持される池田エライザさんを起用。「池田さんのチャーミングさでUCCの愚直な挑戦を多くの方に届けてもらい、美味しくて新しいコーヒーを知ってほしい」と起用の理由を語った。
UCCに今必要なことは、コミュニケーション戦略、そしてブランド戦略の進化だと杉山氏は力説する。「これまで『UC COLD BREW』は『ブラック無糖』ブランドの傘下で物性価値を中心にブランディングをしてきました。ターゲットを拡張し、男女問わず、よりカジュアルで親しみやすいブランドの展開にシフトチェンジしていきたい」と締めた。
発表会には池田エライザさんも登場。CM撮影の裏話や、「飲んだ後の抜けていく香り高さが印象でした。それから飲み口がゴクゴクいけますね」と「UCC COLD BREW」の感想を語った。新製品のポイントについて紙谷氏からレクチャーを受けた際は、「飲んだから知ってます!(笑)」と突っ込む一面も見せた。