この春、新たにキリンが発売する「麒麟 発酵レモンサワー」。レモンサワーと「発酵」という組み合わせはちょっと変わった印象を受けるが、チーズに納豆、キムチやヨーグルトなど、往々にして発酵した食べ物は美味しいものが多い。とはいえレモンサワーのレモンを発酵させたらどうなるのだろう?
世界で初めて「発酵レモン果汁」を使ったこのレモンサワー、「発酵」の力でレモンの味がしっかり濃く、おつまみとのペアリングも楽しくなるひと缶だ。製品発表会の様子とともに、レポートしていこう。
レモンを発酵させたらどうなるんですか!? 「発酵レモンサワー」開発のヒミツ
「麒麟 発酵レモンサワー」開発のきっかけは、「人工感の無いお酒を飲みたい!」というユーザーからのニーズを受けてのものだそう。「どうやったら"美味しさ"と"健康感"を併せ持った、本当に美味しいレモンサワーが作れるのか?」と開発担当者が考えたときに出たキーワードが「発酵」だったと言う。
そもそもキリンと発酵の関係はとても深い。定番の「一番搾り」をはじめ、ビールにとっても発酵の技術は欠かせないもので、キリンでは食品・医療の分野も含めて114年にわたり発酵の研究をしているという。今回の「麒麟 発酵レモンサワー」も、ビール商品開発研究所、RTD商品開発研究所、そして酵母の研究をする飲料未来研究所と、キリンの3つの研究所が協力して開発された。
ではレモン果汁を「発酵」させるとどうなるのか?
今回の発表会で特別に渡された、製品に含まれる「発酵レモン果汁」をペロッと舐めてみると……レモン果汁の酸っぱさはややまろやかになり、パンのような複雑でふくよかな香りがする。レモン果汁を酵母で発酵することにより、酸味や雑味がとれて、香気成分が55種類も増えるそう。その結果、「麒麟 発酵レモンサワー」では従来のレモン味を作る香料・酸味料・甘味料を使わずに、自然な美味しさが実現できたという。
それでは、飲んでみよう。ひと口めはレモンの味と爽やかな香りをしっかり感じたあと、フワ~ッと濃厚で華やかな香りが口の中に広がる。従来のレモンサワーと飲み比べてみると、後味の複雑さや奥行きがの深さがわかる(初めて「麒麟 発酵レモンサワー」を飲む方は、普段飲んでいるレモンサワーとの違いを比較してみるのも面白いだろう)。もちろん従来のレモンサワーのスッキリした味もそれはそれで美味しいが、「発酵」のパワーでこんなに香りや味が変わるのか! と飲みながら驚いた。
またキリンの開発者によると、冷蔵庫から出したあと1分待ってから飲む"1分待ち"の飲み方もおすすめとのこと。キリっと冷やした状態でも美味しいが、少し待つことで、よりまろやかに楽しめるそうだ。
ペアリングが楽しい! オススメおつまみレシピを紹介
レモンサワーと一緒に食べて美味しいものといえば、唐揚げなどの揚げ物が定番だが、複雑で豊かな味わいの「麒麟 発酵レモンサワー」は、食事やおつまみとのペアリングを考えるのも楽しい。発表会では、発酵料理研究家 真野遥さんによるおつまみの紹介も。
その中から特にイチオシしたい、「砂肝のネギ塩麹レモン炒め」のレシピを紹介しよう。砂肝のネギ塩炒めは、ササっと手軽に作れるおつまみだが、調味料に塩麹を使うことで砂肝が柔らかくなるだけでなく、「麒麟 発酵レモンサワー」の美味しさもさらに広がる。
■オススメレシピ:砂肝のネギ塩麹レモン炒め
[材料]
砂肝…200g 正味約 150g
塩麹…小さじ 2
酒…大さじ 1
米油or 菜種油…大さじ 1
(A)酒…大さじ 1
(A)塩麹…大さじ 1
(A)レモン汁…大さじ 1
(A)粗挽き黒胡椒…適量
(A)ごま油…小さじ 1
(A)長ねぎ(みじん切り)…15cm分[作り方]
【1】砂肝は半分に切って白い部分を切り落とし、切り込みを3~4箇所入れる。塩麹と酒で和えて30分置く。(A)は混ぜておく。
【2】フライパンに米油を熱し、砂肝を中火で炒める。8割型火が通ったら(A)を加え、さっと煮からめる。[発酵料理研究家 真野遥さんのコメント]
レモンと相性の良い砂肝は、レモンの果実感たっぷりの発酵レモンサワーと相性抜群。砂肝は塩麹で漬け込んでプリッと柔らかく仕上げました。塩麹で「発酵」の要素を合わせたのもポイント。たっぷりのねぎと、ガツンとブラックペッパーを効かせたパンチのある味付けで、発酵レモンサワーがグビグビ進むおつまみです。
また「しば漬け入り柚子胡椒チャーハン」「バジルとチーズのポテトサラダ」「酒粕入りチーズケーキ」など、発酵食品を組み合わせたメニューも紹介。ほかにも、野菜スティックに味噌をつけたものや、お酢を使った料理とも相性が良いそうだ。
発表会では、真野さんと、キリンでビールの企画開発を行うマスターブリュワーの田山智広さんとの対談も。田山さんにオススメのおつまみを聞くと、「柑橘を使った料理は、フレーバーが"マシマシ"になって相性が良いですよ。それから、レモンの自然な味わいが楽しめるので、時期は早いですがサンマであったり、"レモンをひと搾りするとおいしい料理"とも合いますね。また、思いもよらないものと意外と相性が良い、なんてこともあるので、ぜひ色々試してみてください」と教えてもらった。
濃くて爽やかなレモンの味わいが特徴の「麒麟 発酵レモンサワー」は、帰宅した後や休日にゆったりとリフレッシュするにはぴったりの一本だ。定番のおつまみはもちろん、さまざまな食べ物と組み合わせてみることで、新しいレモンサワーの楽しみ方が見つかるかもしれない。