JR西日本は、姫新線太市駅の新駅舎を3月21日から使用開始すると発表した。旧駅舎跡地には、地元企業の関西陸運が公衆トイレなどの公共機能を備えた新社屋を建設し、今年秋頃に完成予定。姫路市による駅前広場整備も進め、2022年春の完成をめざす。

  • 太市駅の旧駅舎跡地に建設される関西陸運新社屋のイメージパース

太市駅は開業から約90年が経過し、建物の老朽化が進むとともに、駅舎内に利活用されていないスペースがあるなど、維持管理面で課題を抱えていた。適正な規模への建替え工事が行われ、「ICOCA」対応改札機2台、券売機1台を備える鉄筋コンクリート造の駅舎を新築した。

これと並行し、鉄道と地域が一体となって持続的に発展を図ることを目的に、JR西日本と姫路市、関西陸運、太市地区連合自治会の4者が連携協定を締結。地域のにぎわいづくりや駅周辺環境の維持管理について、連携して取り組むことを確認した。

  • 太市駅周辺全体計画図

この一環で、関西陸運は旧駅舎跡地に2階建ての本社社屋を建てる計画を発表。2階を本社とし、1階は公衆トイレや待合スペースなど駅舎の機能を一部併設。カフェやレストランも備え、通勤・通学客向けの朝食、プロの料理から家庭的な味までそろえたランチ、高齢者向けの宅配食などを提供する予定。その他、貸会議室、レンタルスペース、 観光案内所、雑貨・農産物の販売所などを設ける。屋上は、屋外イベントができるフリースペースとする。