サンガスタジアム by KYOCERA(京都府亀岡市)にて3月6日、「スポーツクライミング 第3回スピードジャパンカップ」が開催された。男子は自身の持つ日本記録を塗り替えて楢崎智亜選手が大会初優勝、女子も野口啓代選手が初優勝を飾った。

  • 左から、男子優勝の楢崎智亜選手、女子優勝の野口啓代選手

「スピードジャパンカップ」は、スポーツクライミングのスピード種目の日本一を決める大会のこと。高さ15mの壁にあらかじめホールドの配置が周知されているコースを、いかに早く駆け上がることができるかを競う。コロナ禍の中、感染拡大防止のために無観客で実施された。

  • あらかじめホールドの配置が周知されている壁を駆け上がるスピードを競う

男子は東京オリンピック代表の楢崎智亜選手など23名が予選にエントリー。予選で1位を通過したのは楢崎選手で、2位はユース日本選手権ジュニアで優勝した竹田創選手、3位は北見宗和選手だった。

  • 竹田創選手

上位16名が決勝に進出し、ビッグファイナルまで勝ち進んだのは楢崎選手と竹田選手。ジュニアを制した竹田選手と五輪代表の楢崎選手の対決となった。楢崎選手はスタート直後から勢いよく駆け登り、5.72秒とJMSCA公認スピード日本記録を塗り替えて優勝。竹田選手は残念ながらFALLで2位に。3位は安川潤選手だった。

  • 楢崎智亜選手

  • 安川潤選手

  • 左から、竹田創選手、楢崎智亜選手、安川潤選手

女子予選は、14名がエントリー。東京オリンピック代表である野口啓代選手、野中生萌選手の2人がとなり同士のレーンで対決し、2本目で野口選手は8.73秒、野中選手は8.33秒をマーク。それぞれ自己ベストを更新した。予選で首位に立ったのは野中選手で、野口選手、倉菜々子選手が続く。決勝には、予選で上位となった8名が決勝に進出した。

  • 野中生萌選手

  • 倉菜々子選手

決勝のファイナルステージも、予選同様に野中選手と野口選手が対決した。スタートまもなく野中選手はスリップしてしまい、野口選手との差が大きく開く結果に。一方、野口選手はミスもなくラストまで駆け上がり、10.29秒で優勝した。野口選手はこれまで、ボルダリング、リード、複合のジャパンカップも制しており、今回の優勝で男女を通して初の全4大会覇者となった。

  • 野口啓代選手

  • 左から、野中生萌選手、野口啓代選手、倉菜々子選手

なお、「スポーツクライミング 第1回スピードユース日本選手権亀岡大会」も同日に開催された。女子は河上史佳選手が9.44秒で女子ユースB日本記録を更新した。男子は杉本侑翼選手が6,98秒で男子ユースB日本記録更新を更新している。