フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)では、宮城と福島で、家族や仲間、故郷を失った2人の少年と少女が歩んできた10年を追った『わすれない 僕らが歩んだ震災の10年』を、7日・14日の2週にわたって放送する。

  • 大好きな福島の空を見る島絵理奈さん=フジテレビ提供

東日本大震災からまもなく10年。あの日に起きたこと、人々を襲った悲しみ、苦しみ、失ったものを「忘れてはいけない」…そんな思いから、フジテレビでは『わすれない』と冠したドキュメンタリーを、被災者のその後や津波の検証など20本以上放送してきた。

今回、取材ディレクターに「もう取材はこれで…」と口を開いたのは、石巻・大川小学校の“てっちゃん”こと只野哲也さん(21)。目標を失って大学を中退し、1人悩んでいた。

全校児童の約7割、74人の幼い命が津波で犠牲になった大川小。多くの仲間と最愛の母・妹・祖父を失いながら奇跡的に助かった哲也さんは、以来“奇跡の子”として多くのメディアに取り上げられ続けた。今回、10年の歩みを振り返る“旅”で、初めて明かしてくれた本当の思いとは…。

もう1人は、あの日、卒業式を間近に控えていた小学6年生の島絵理奈さん(22)。友達にサヨナラも言えないまま始まった避難生活は、放射能から逃れ、福島と埼玉で引越しを繰り返してきた。一時帰宅で目の当たりにした変わり果てた故郷。雑草に覆われて朽ちかけた家を見て絵理奈さんは言葉を失う。「もう帰れない」そう思わずにはいられない現実があった。

22歳になった絵理奈さんが案内してくれたのは、大好きな故郷の思い出の地、そして彼女自身も心を揺さぶられた場所。そこで語ってくれた「10年」の思いとは…。

  • 只野哲也さん=同

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