リモートワークのある暮らしが定着しつつあるなか、自宅で使われる雑貨はどんなトレンドが起きているのでしょうか。ドン・キホーテのフラッグシップ店であるMEGAドン・キホーテ渋谷本店で、人気のPBアイテムを取材しました。
同社のPB企画開発部に属する野田和俊氏は「リモートワークに慣れた人が多く、長時間のデスクワークでも快適に過ごせるアイテムを求める需要が安定して伸びていると思います」と語ります。
季節性の強いモノや暫定的に利用するモノよりも、長く愛用できるモノが求められているところがあるようです。「ドンキでの買い物三箇条」を踏まえて、直近の売れ筋トップ5を見ていきましょう。
- ドン・キーホーテのPBアイテムは、他メーカーが開発を手がけたOEM製品と、自社開発の「情熱価格」ブランドなどがある。
- 品ぞろえと混み合う時間帯は、店舗によってまちまち。ただ、売れ筋モデルは必然的に並べる店舗が増える。
- 店舗で試用できるものは試してから選ぶのがベター。展示機がないものはスタッフに気軽に相談しよう。
※本文と写真で掲載している価格は、2021年2月8日13:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。
第1位:前後で座ってゲームに集中できる「スワゲーPRO」
一番人気となっていたのは、座椅子の「スワゲーPRO」でした。低反発ウレタンクッションの座椅子で、ヘッド角度を8段階、バック角度を2段階で調整できるリクライニング兼台座を備えているのが特徴。2019年6月に発売した「スワゲー」の上位モデルとして、底面にターンテーブルを加え、スマホスタンドも同梱しています。価格は4,980円(税別)でした。
「ベースモデルの『スワゲー』は、自粛モードが強まった2020年3月ごろから売り上げを伸ばしてきました。その流れで2020年の年末に売り出しましたが、やはり安定して売れています。普通の座椅子として使ったり、背面に足を挟み込んでゲームや読書に興じたりできるという、さまざまな姿勢や用途に使えるのが好まれていますね」
第2位:長時間の座り心地でロングセラー「コスモゼロクッションN」
長時間のリモートワークを支えるアイテムに人気が集まっているようで、2位にも椅子関連アイテムがランクインしています。OEMの「コスモゼロクッションN」で、価格は1,990円(税別)。40×30cmの座布団サイズのゲルクッションで、展示品で座り心地を確かめて購入する人が多いそうです。
「2020年春からの販売で、実績としては今回で一番売れているモデルです。他にも複数の椅子用クッションを販売していますが、試したうえでコレを選ぶ方が多いですね。やはり、足腰やお尻の負担を抑える座り心地が人気を支えていると思います。老若男女問わず支持されています」
第3位:170mlのアロマがワンコインで買える「アロマディフューザー」
続く3位には、OEMの「アロマディフューザー」がランクインしています。170mlのアロマオイルにリードスティックなどを同梱したパッケージで、香りは「オーシャンミュゲの香り」と「フォレストオーキッドの香り」が選べます。価格は500円(税別)。
「コロナ禍になって、長時間のデスクワークを少しでも快適にしたいという声がすごく増えたのを背景に企画した製品です。一般的に2~3カ月持つとされる170mLサイズでこのお値段ということで、お試しで買われる方も多いですね」
第4位:運動不足解消も家のなかで「コアトレシェイカー」
4位は、アクティブギアが同店限定でリリースしたホームトレーニングマシン「コアトレシェイカー」。振動する台の上に乗ってバランスを取ることで体幹が鍛えられ、カロリー消費もできるマシンとなります。価格は17,800円(税別)。
「コロナ禍が長引くなかで、運動不足を気にされる方もじわじわ増えてきています。それにあわせて売れている印象ですね。一般的に、トレーニングマシンは夏前に売れ行きが伸びることが多いですが、いまは季節問わずの特殊な売れ方をしています」
第5位:パソコン本体の人気も定着「ジブン専用PC&タブレット U1C」
5位には、リモートワークの主役といえるパソコンが入っています。情熱価格ブランドの「ジブン専用PC&タブレット U1C」で、価格は19,800円(税別)。10.1インチ画面のWindows 10タブレットと着脱できるキーボードがセットになった2in1パソコンで、CPUはCeleron N3350、メモリーは4GB、ストレージは64GB eMMCとなります。
「激安PCとして展開してきた最新モデルになります。Webカメラも搭載しているので、やはりリモートワーク用に購入される方が多いですね。なるべく低予算でリモートワーク環境を整えたいという方や、屋外にも持ち歩きたいという方、サブPCを求めている方に売れています」
はみ出し情報…コロナ禍で睡眠を重視する人も増加
コロナ禍により、快眠グッズの注目も高まっているそうです。そのなかで売れ行きが目立つアイテムとして、OEMの「コスモゼロ枕」を挙げてもらいました。前述の「コスモゼロクッションN」と同じ低反発ゲルクッションと同じ素材を表面に使った枕で、セットで買っていく人もいるとか。価格は3,980円(税別)でした。
「枕の売り上げもジャンル全体で伸びていますが、やはり決め手は寝心地ですね。実機を触って確かめて選ばれるケースが多いです」