俳優の山崎育三郎が、放送作家の鈴木おさむ氏が脚本を務めるテレビ朝日系スペシャルドラマ『殴り愛、炎』(4月2日・9日23:15~24:15 ※一部地域除く)に出演することが4日、分かった。
『奪い愛、冬』(17年)、『M 愛すべき人がいて』(20年)など、純愛と壮絶すぎる修羅場が入り乱れるドラマを次々を生み出して来た鈴木氏の最新オリジナル作。山崎が演じるのは、心臓外科のスーパードクター・明田光男。看護師・豊田秀実(瀧本美織)との結婚式を1カ月後に控え、幸せの絶頂にいたが、秀実が高校時代に思いを寄せていた緒川信彦(市原隼人)が入院してきたことで運命の歯車が狂い始める。
見どころは、秀実を双眼鏡で監視したり、ライバルに対して“愛の拳”を振り上げたりと、過去一度も人を殴ったことがない人格者だった光男の“ひょう変”ぶり。ここぞというポイントで「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」を歌うシーンにも注目だ。
瀧本が演じる秀実は、一見正統派だが実はツッコミどころ満載のヒロインで、市原演じる信彦は、大真面目だからこそタガが外れてしまうライバル役、と個性がぶつかり合う三角関係が描かれる。
その関係をさらにかき乱すのが、光男に好意を寄せる幼馴染み・徳重家子(酒井若菜)。元モデルで現インフルエンサー、かつ社長令嬢の家子は恐ろしい手を使いまくり暗躍。そして、左目を分厚い前髪で隠したインパクト大のビジュアルで登場するのは、光男の母親違いの兄で弟への嫉妬心を秘めた心療内科医・鈴川倫太(永井大)。とんでもない秘密を武器に、物語をかく乱させていく。
山崎は、今回の役どころについて「とにかく、光男は壊れ方がスゴいキャラクター。前後編合わせてトータル2時間という時間制限の中、怒涛の展開で壊れていきますが、その感覚自体はすごく丁寧に作っていくことができました。コミカルさと苦悩……いろんな振り幅が見せられる役なので、今までにない山崎育三郎を見ていただけるかもしれないです。実際、僕自身も新しい自分を発見できて、面白かったです!」と語り、「今回は役者みんなが心から『ウソでしょ!?』という展開を楽しみ、『これは面白くなる!』と言いながら作るという、貴重な経験ができた作品。劇中では僕が歌うシーンもあるのですが、今回は“光男としての歌唱”という部分でのバランスも考え、歌いました」とコメントを寄せた。
瀧本は「撮影中は今までに言ったことのないようなセリフや、山崎育三郎さんや市原隼人さんのお芝居に刺激を受けると同時に、笑いが止まりませんでした! 本番でも育三郎さんがセリフの語尾を伸ばしている最中についつい吹き出してしまったり……と、多大なご迷惑をおかけしてしまったんですけど、これはもう仕方ないんですよ(笑)」と笑い、特に印象的だったシーンを「光男さんと信彦さんの殴り合いのシーンでした。秀実を取り合っているというよりも、お2人が愛し合ってるんじゃないかと思っちゃうくらいの熱量で……(笑)」と挙げる。
市原もまた「開けてはいけないパンドラの箱を何度も開けてしまうシチュエーションに耐えきれず、こんなにも本番中に笑ってしまった現場は初めてです(笑)」と明かし、「温かい共演者とスタッフに恵まれ、お客様が見たいであろう刺激的な禁断のエンターテインメントを目指しました」と作品を解説した。