セイコーウオッチは、セイコー創業140年の歩みと2021年春夏の新製品について紹介するセイコーウオッチオンラインサミット2021を開催、全世界に同時配信した。ここでは、その中で発表されたセイコーブランドの新製品についてお届けする。記載の価格は税込み、発売月および発売日はすべて予定。
セイコープロスペックス 1959 アルピニスト 復刻デザイン
1959年に誕生したセイコースポーツウオッチの草分け的存在「ローレル アルピニスト」。そのデザインを復刻した数量限定モデルが登場。
ひと目でそれとわかる大ぶりのレザーウオッチパッドは汗から時計を守り、気密性の高いスクリューバックはホコリや砂の侵入を防止。12時、3時、6時、9時が大きい楔形のインデックス、すべてのインデックスと時分針に塗布された夜光塗料などなど、「1959 アルピニスト」は高い実用性と視認性を持つ時計として、多くのファンに支持されてきた。
今回のデザイン復刻モデルでは、62年の時を経てオリジナルのデザイン要素を忠実に再現。と同時に、大幅なスペックアップを達成している。水平と垂直が明確に判読できる楔形のインデックスと時分針には、ルミブライトを塗布して暗所でも視認性を確保。なだらかな形状が特徴のドーム型風防は、無機ガラスから内面無反射コーティングされたボックス型サファイアガラスへと進化した。
心臓部においては、セイコーの現行機種としては最薄の自動巻(手巻付き)機械式ムーブメント「キャリバー6L35」を採用。手巻式だったオリジナルから厚さをわずか1mm増にとどめながら、自動巻化を実現している。パワーリザーブは約45時間。
ケースはSS(ステンレススチール)製、外径は36.6mm、厚さは11.1mm。防水性能は日常生活用強化防水(10気圧防水)。価格は330,000円で世界限定1,959本。8月6日発売。
セイコープロスペックス 1959 アルピニスト 現代デザイン
同じくセイコープロスペックス 1959 アルピニストからは、そのデザイン要素を現代風に解釈した「現代デザイン」の3モデルがリリースとなる。こちらはすべてレギュラーモデルだ。
楔形のインデックスに代表される特徴的なダイヤルレイアウトを継承しつつ、モダンでクラシカルなテイストにアレンジ。ケースは、より伸びやかですっきりとした造形に。レザーウオッチパッドを外し、面と面をつなぐ細い斜面に鏡面仕上げを入れるなど、都会的な印象にまとめている。
自動巻(手巻付き)機械式ムーブメント「キャリバー6R35」を搭載。約70時間のパワーリザーブは、時計を金曜夜に外して置いても、月曜の朝に時刻調整をする必要がないという頼もしさだ。
ケース外径は38mm、厚さは12.9mm。防水性能は日常生活用強化防水(20気圧防水)。ケースとブレスレットがSS製のモデル(82,500円)と、ホース革のストラップが付くモデル(ダイヤル色はブラック。80,300円)をラインナップする。8月6日発売。
セイコープロスペックス 1970 メカニカルダイバーズ 現代デザイン
世界的冒険家である植村直己氏の生誕80周年を記念し、同氏が愛用した「1970 メカニカルダイバーズ」を復刻。しかも、そのデザイン要素を現代的に解釈してリニューアル、現代デザインとして登場する。
「1970 メカニカルダイバーズ」は、4時位置のりゅうずガードが特徴的な流れるようなアウトラインを持ち、機能的にも150m防水性能や誤操作防止機構付きりゅうず、自発光塗料を塗布した時分針やインデックスを装備。頑丈さや視認性を重要視するユーザーに最適な時計だった。1974~76年には、冒険家・植村直己氏の北極圏12,000km犬ぞり紀行に携行され、過酷な環境における高い信頼性を実証した。
振り返って現代デザインを見てみよう。ダイヤルは植村氏が挑んだ荒々しい山肌を、ベゼルの深いブルーは彼が登頂を達成した五大陸の最高峰から見た(であろう)澄み切った青空をイメージ。オリジナルでブラックの樹脂製だったストラップは、ダイヤシールド処理のSSブレスレットに置き換わった。が、オリジナルモデルのレールパターンを想起させるブルーの強化シリコン製オプションストラップも付属する。
もちろん、SSケースもダイヤシールドで対傷性を向上。風防は内面無反射コーティングのカーブサファイアガラスを採用。これに伴い、防水性能も200m空気潜水用防水へと進化している。ケース外径は44mm、厚さは13mm。
心臓部には、セイコーウオッチの国内製造拠点である雫石高級時計工房で製造する、ダイバーウオッチ専用の自動巻(手巻付き)機械式ムーブメント「キャリバー8L35」を搭載。パワーリザーブは約50時間。価格は352,000円、世界限定1,200本。
この植村直己氏の生誕80周年記念限定モデルのほか、レギュラーモデルもリリースされる。価格は330,000円で、限定モデルとの仕様の違いはベゼルの色がオールブラックである点と、シリコンストラップが付属しない点。限定モデル、レギュラーモデルともに7月9日発売。
セイコープレザージュ Sharp Edged Series GMTモデル
セイコー プレザージュの洗練された日本独自の美意識を表現する「Sharp Edged Series(シャープデザインシリーズ)」から、GMT機能を搭載したモデルが登場する。その名の通り、エッジを効かせた平面主体のシャープなシルエットのSSケースが特徴的だ。
ダイヤルは、日本の伝統的な「麻の葉文様」を交錯する直線で立体的に表現している。麻の葉文様は成長や出世を象徴するとされ、着物や帯の柄としても好まれるという。
今回のモデルでは、これにフォーマルなシーンにマッチするシックな伝統色を組み合わせた。ベゼルとダイヤルの色がそれぞれ墨色(すみいろ)、藍鉄(あいてつ)、常盤(ときわ)、檜皮色(ひはだいろ)という計4色のモデルがラインナップされる。
GMT機能が付いた自動巻(手巻付き)機械式ムーブメント「キャリバー6R64」を搭載。パワーリザーブは約45時間で、9時位置の表示から残量を確認できる。ちなみに、時計の運針を止めることなく時針のみの調整が可能なのもこのムーブメントの特長。時差の修正に便利な設計となっている。
ケース外径は42.2mm、厚さは13.7mm。防水性能は日常生活用強化防水(10気圧防水)。ケースとブレスレットはダイヤシールド処理によって耐傷性が向上している。 価格は、各150,500円。5月14日発売。