キリンホールディングスは、加齢に伴い低下する"記憶力の維持"をサポートする機能性表示食品「βラクトリン(ベータラクトリン)」シリーズを、キリングループの3社(キリンビバレッジ、協和発酵バイオ、小岩井乳業)および雪印メグミルクより、4月20日以降順次新発売する。
発売に合わせ、キリン独自素材の乳由来ペプチド「βラクトリン」の解説と、「キリン脳研究」の取り組みに関する発表会が実施された。
乳製品摂取による認知機能低下の改善
キリンホールディングス R&D本部 キリン中央研究所研究員 阿野泰久氏によると、2025年に軽度認知機能障害(MCI)は584万人 、認知症は730万人まで増加し、65歳以上の高齢者のうち5人に1人が認知症を発症すると推計されているという(※厚生労働科学研究費補助金 厚生労働科学特別研究事業. 日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究. 平成26年度総 括・分担研究報告書. 2015.)
認知機能低下の対策は、早いほど有効性が高く、早期の対策が重要と考えられる。そういった課題を受け、「人生100年時代に脳の健康を適切にケアすることが重要」としたキリンホールディングスは、東京大学と小岩井乳業と共同で実施した非臨床試験で、カマンベールチーズが脳内環境を改善し認知機能低下が生じる状態を改善することを解明。さらに協和キリンと連携し、「βラクトペプチド」を発見し、そのなかでも有効性が高いGTWYペプチドを「βラクトリン」とした。ホエイプロテイン由来のペプチドとして、ヒトの記憶力(手がかりをもとに思い出す力)を維持するものは世界初となる。
「βラクトリン」は、脳に届いて脳内の神経伝達物質"ドーパミン"の量を増やし、認知機能(手がかりをもとに思い出す記憶力、非臨床試験で確認)の維持をサポートする。乳製品から有効量を摂るには、カマンベールチーズにして40個(100g/個)程度と多量に食べる必要があり継続性に課題があったが、キリングループの発酵に関する知見を活用し、一日の摂取目安量を「スプーン1杯」で摂れる素材を見出した。
キリンでは、「キリン脳研究」を通じ、食から脳の健康を守り、新たな喜びを生み出すことを目指していくという。またキリン1社で解決するのではなく、協業をしながら研究を続けていくとのこと。今回も、キリングループのこれまでの「βラクトリン」の研究開発成果と、「脳の健康」に関する取り組みに賛同した雪印メグミルクとの協業が実現した。
機能性表示食品「βラクトリン」シリーズ
4月以降「βラクトリン」シリーズとして、協和発酵バイオ・キリンビバレッジ・小岩井乳業・雪印メグミルクから4つの機能性表示食品が発売される。いずれも機能性関与成分として、βラクトリンが1.6mg含まれる。
4月20日発売、協和発酵バイオのサプリメント「βラクトリン」は、年齢とともに、うっかり忘れやさっきのことが思い出せない、いつまでも決められないなどのシーンが増えてきた方の悩みをサポートする脳機能サポートサプリメント。1箱税別5,500円(1袋10粒×30袋分、1日10粒/30日分)。協和発酵バイオの通販サイトで販売する。
5月11日発売、キリンビバレッジ「キリン βラクトリン」は、飲み切りサイズで日常的に継続できるヨーグルトテイストの機能性表示食品。1本100ml入りで税別200円。
5月18日発売、小岩井乳業「小岩井 βラクトリンミルク」は、乳本来の自然なおいしさが楽しめる飲み切りサイズの乳飲料。ミルクの甘みやコクをしっかりと感じつつ、すっきりさっぱりとした飲み飽きない自然な味わい。1本200ml入りで税別170円。東北~関東での限定発売となる。
6月8日発売、雪印メグミルク「記憶ケアヨーグルト βラクトリン」は、毎日おいしく続けやすい、スタンダードな風味のハードタイプのヨーグルト。1個あたり90gで、税別120円。
また、キリンは脳トレアプリ「KIRIN 毎日続ける脳力トレーニング」も公開。大学や自治体との脳科学研究から得た知見を通じて開発したキリンオリジナルのアプリで、商品とセットで楽しく継続できる新たな健康習慣プログラムを提案する。