――まずは近藤さんご自身の体験からお話を伺いたいです。1児のママでもある近藤さんですが、妊娠・出産で変化したことはありますか?
近藤さん:妊娠中は自由にファッションを楽しんでいました。いわゆるマタニティウエアで購入したのはデニムの1本だけ。ふんわりとした体のラインの出にくいデザインのワンピースなど、意外と選択肢はたくさんあるんですよね。 出産してからのほうが服選びに変化がありました。動きやすいように、スカートを履く機会はほとんどなくなり、選ぶ基準の上位に素材の良さがくるように。でも決して自分の好きなものを諦めるということではなくて、「新しい生活のスタイルに合わせて自分の好きなものを見つけている」という感じです。
――好きなものを諦めずに、子育てをしながらも「自分らしさ」のあるファッションがとても素敵だなと思います。秘訣はなんでしょうか?
近藤さん:私は憧れていたスタイリストになり、独立して2年目というタイミングで妊娠したのですが、仕事も楽しく軌道に乗ってきた時期。いろんな不安もありました。 でも、大きくなるお腹に合わせて、ユニセックスのボリューム感のある服を着たり、ワンピースを着たりしているうちに、次第に前向きに楽しめるようになったんです。 どんな時でも「好き」なものは自分の気分を上げてくれるんだと実感しました。出産してからも、たとえ家でリラックスしているときでも、ふと鏡に映る自分の姿を見ても気分が上がるように、身に着けるものに気をつけています。産後は周りから見たらずっとオフみたいに見えるかもしれないけど、実際は色んなことに必死でおしゃれなんて余裕はありませんが、そんな時の息抜きや楽しみに子どもと同じ色を着てみたりして楽しむのもいいと思います。
――自分を忘れないための大切なものが近藤さんにとっては「ファッション」だったのですね!
近藤さん:そうですね。以前は古着も好きで派手色や柄物も着ていたのですが、ママになってからはシンプルになりました。妊娠・出産を経て今の自分のスタイルに落ち着いた感じです。
――先ほど、「選ぶ基準の上位に素材の良さがくるようになった」とおっしゃっていましたが、なぜでしょうか。
近藤さん:やっぱり抱っこするときに赤ちゃんが触れるので、肌触りのよいものへと自然とシフトしたんです。汚れることも多いので「家で洗える素材」ということもチェックしますね。子どもがまだ小さかった頃はネックレスもしなかったのですが、ジュエリーは大好きなので、代わりにリングをつけるようになりました。自分へのご褒美も兼ねて…。子どもが産まれてから、手やリングの清潔さにも気を配っているので、リングをつけていて問題はないですし、なによりもお守り感覚で好きなものが目に入るのも気分がいいです。
――どのくらいで仕事に復帰されたのですか?
近藤さん:4ヵ月ですね。とはいっても、以前のようなハードなスケジュールではなく、子育てをしながら無理のない範囲からスタートしました。実際復帰する際は、同世代のこの業界で子育てしながらスタイリストをしているというロールモデルがいなかったので不安もありましたが、やっぱり好きな仕事は続けたいと強く思っていたので嬉しかったです。搾乳しながら通勤したりと、苦労もしましたが、子どもの存在がより大切に感じるようになりました。
――お休みの日はどんなふうに過ごしていましたか?
近藤さん:もともと家にこもっているより外に出たいタイプなので、子どもをベビーカーに乗せて新宿御苑に出かけることが多かったです。綺麗で安全なので、子どもと一緒に出かけるにはとってもいい公園なんです。また、特別な場所へのお出かけだけでなく、近所のスーパーに出掛けるだけでもリフレッシュになりました。ベビーカーを押して歩いていると、実際は2人なのですが外の空気を吸ったり周りの景色をみたりと、ふと1人の時間にもなるんですよね。
――ベビーカーはお出かけには欠かせませんよね。近藤さんはどのようなベビーカーを選びましたか?
近藤さん:初めてベビーカーを選んだとき、こんなにもいろんなデザインがあるんだと驚きましたね。決め手は、やはり私が好きかどうか。普段のファッションが色モノを着ることが多いので、何にでも合わせやすいよう、白かグレーかベージュで迷い、グレーをチョイス。 このRunfeeのように明るめのカラーもとっても素敵だなと思います。そこにあるだけで、まわりを明るくハッピーな気分にしてくれますよね!今日の私のように黄色同士でコーディネートするのも楽しいですが、冒険が苦手ならグレーやネイビーもおすすめ。どんな服でもまとまり感が出て、大人っぽくなります。ベビーカーでも服でもそうですが、男の子だから女の子だからと性別で決めたり、流行りや誰かが使っているからではなく、結局自分の好きなデザインが一番だと思います。毎日使うものですからね!
――ピジョンのRunfeeのデザインはいかがですか?
近藤さん:細かいところなのですが、タイヤまわりのフレームがカーブしたデザインが好きです。足元が歩くときに足がぶつからないように設計されていて、ママやパパにも優しいデザインでいいなと思いました。子どもの様子も覗ける小窓の裏地も可愛いですよね。こういうちょっとしたことが、お出かけを楽しくさせるんですよね。
――自分の「好き」を軸に、変化を楽しんだり選べるようになること。それがママになっても自分らしくいられる近藤さんの秘訣のようです。次回はお出かけが楽しくなる、ベビーカーとファッションのコーディネートのコツを教えていただきます。