女優の堀田真由が、フジテレビ『サロガシー』(3月24日24:55~25:55 ※関東ローカル)で、ドラマ初主演を務めることが27日、明らかになった。

堀田真由=フジテレビ提供

このドラマは、1,567作品の応募があった「第32回フジテレビヤングシナリオ大賞」を受賞した的場友見さんの脚本。サロガシー(代理母出産)やLGBTを描いた今作で、堀田は、ゲイである兄のために代理母として妊娠出産することを決意する主人公・江島環を演じる。

このほど、撮影現場を訪問した脚本の的場さんは「環の役は複雑で演じるのも難しい役だろうと思っていたのですが、実際に撮影現場を見せていただいたら、堀田さんが想像をはるかに超え、完全に“環”になられていました。ベストマッチのキャスティングです」と太鼓判を押していた。

今回の出演に、堀田は「作品を読み脚本に引かれたので、このドラマの主演に選んでいただいたことをうれしく思います。以前から女性だからできる表現や、まだ知られていないようなことを演じてみたいと思っていましたので、目標がひとつかないました。自分ではない役を演じるのはどの作品も難しいのですが、今回は自分の周りにいない人物像ですし、子どもを産んだ経験もないので、大きな挑戦になります。前回のヤンシナ受賞作品ドラマもリアルタイムで見ていたので、『毎年ドラマ化するこの賞を今年は自分が演じるのだな』と思い、その名に恥じぬような作品にスタッフのみなさんと一緒に丁寧に仕上げていきたいと思います」と意欲。

台本を読んで、「代理母出産は聞いたことがありましたが、“サロガシー”という言葉を初めて知りました。社会的なテーマですし、“サロガシー”というワードでどこか難しいと感じるかもしれませんが、1つの家族の形であり、誰かの希望になるような優しい話だと感じました。このドラマを見た方が、どこか目をそむけていた世界に興味を持ち、考えるきっかけになり、選択肢が広がれば良いなと思います。そしてその選択が世の中にも受け入れられるよう、多くの人に知ってもらう機会として、今、この題材を演じることが大事なのだと思います」と感じたという。

その上で、「サロガシーというのも決断の1つ。同性愛者だけでなく、結婚し子どもが持てない夫婦など色々な形があるけれど、子どもを持ちたいと願う気持ちは素敵だと思います。『これは私の望みでもある』という主人公のセリフがあるのですが、誰かの意見ではなく自分で選択し前向きに生きる決断です。情報も限られていますし、万人が肯定的な意見になるのは難しいですが、まずは“サロガシー”、という言葉を知るだけでもすごく大きな一歩になると思います。いつかそういう方の決断が『そういう選択したんだね~』と普通に言えるような優しい世の中になればいいなと思います」と願った。

荒井俊雄プロデューサーは、堀田の起用理由について、「江島環は、自分の居場所を探し続けているなか、代理母出産することを決意します。そんな感情の量が多い独りの女性の人生を体現できるのは、圧倒的な透明感と演技力の高さはもちろんのこと、モデルやバラエティ番組など、どこにいても唯一無二の世界観を創り出している堀田真由さんしか考えられなく、オファーをさせていただきました」と説明し、「的場友見さんが産み出した“サロガシー”という素晴らしい脚本の余白を、華やかに彩って頂けると確信しております」とコメント。

続けて、「“多様性を認める”言葉は浸透してきた現代ですが、果たしてその本質を捉えられているのか不安になる時があります。それぞれが異なった価値観のなかで生きる私たちは、相手の存在はもちろんのこと、自分自身のことさえも、受け入れられない時があるのではないでしょうか。生きづらさを抱えるこの時代に生きるすべての人にとって、お互いの存在を受け入れ自分自身を肯定できる、ひとつのきっかけに出来たらと思い“サロガシー”と向き合いました。堀田真由さん演じる主人公の江島環に思いを重ねた時、理解できないことに対して、否定ではなく対話を通じて、敬意と感謝の気持ちがあふれる世の中へと紡がれる希望をお届け致します」と意気込んでいる。

なお、ゲイである兄・江島聡役に細田善彦、そのパートナー・水野圭人役に猪塚健太、兄の元恋人の医師・西岡麻友役に松本若菜、そして環の会社の先輩・神谷晃役に斎藤工が決定。

そして、先日発足したフジテレビ、BSフジ、ニッポン放送3波連合プロジェクト「楽しくアクション!SDGs」の関連番組の1つとして放送される。

(C)フジテレビ