JR東海は25日、地震発生時の安全性をより一層高めることを目的とした各駅ホーム上家の耐震補強計画について発表した。ホーム上家の柱や梁の接合部にダンパーを取り付ける新工法を開発し、新幹線の駅と一部の在来線の駅で採用するとのこと。
JR東海では、東日本大震災によるホーム上家の被災事例を踏まえ、地震発生時の安全性をより一層高めるため、各駅のホーム上家の耐震診断や補強方法の検討を進めてきた。
今回発表された計画では、駅のホーム上家の柱や梁などを補強することにより、強い揺れに対する耐震性能を確保。実施にあたっては、柱や梁の接合部にダンパーを取り付ける新工法を開発し、新幹線の駅と一部の在来線の駅で採用する。これにより、従来工法と同等の耐震性能を確保しつつ、計画全体で約3割のコスト削減となる。
対象駅は品川駅を除く新幹線の16駅と、利用が1日1万人以上で対策不要の駅および柱や梁にレールを使用した上家などを除く在来線の20駅(金山駅、千種駅、大曽根駅、尾張一宮駅、岐阜駅など。新幹線・在来線で併設する三島駅、静岡駅、浜松駅も含む)。工事期間は2021年7月から2033年3月までを予定している。