2019年10月の電気通信事業法改正により、2年間の契約期間内で中途解約すると発生する違約金が大幅に減額されました。キャリアによっては解約金留保の問題が残るものの、いわゆる「2年縛り」は過去になろうとしています。使いやすく安価なキャリアに乗り換えようとする消費者が増えるのも、当然でしょう。
とはいえ、乗り換えを実行する前に、自宅やオフィスで確実に通信できるかどうかの不安は残ります。都市圏に限っていえば、いわゆる3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)に際立った差はなくなりましたが、A社はいつもアンテナ4本だがB社は2本、といった違いは存在します。特にサービス開始から日の浅い楽天モバイルの場合、希望するエリアで自社回線を使えるかどうかは使い勝手と通信コストに大きく影響します。
iPhoneで利用可能な回線(キャリアの基地局)を調べるには、『設定』→「モバイル通信」→「ネットワーク選択」の順に画面を開き、「自動」スイッチをオフにします。すると、その時点で利用可能な回線が一覧表示されます。接続候補として表示されたのは電波を受信できているということ、対応するSIMを用意すればその回線に接続できると判断できます。
キャリアの名称が表示されていないもの、たとえば「440 53」や「441 00」といった5桁の数字は、PLMN(Public Land Mobile Network)番号です。ドコモが「440 10」など、KDDIが「440 50」など、ソフトバンクが「440 20」など複数を保有しており、楽天モバイルは「440 11」の1つです。
楽天モバイルを例にすると、「440 11」が表示された位置では自社回線で通信でき、表示されない位置では(PLMNが表示されていれば)auの回線を利用することになります。乗り換えを実行する前に、自分の生活圏で試してみては?