映画『魔進戦隊キラメイジャー THE MOVIE ビー・バップ・ドリーム』が公開中の『魔進戦隊キラメイジャー』より、キャストたちが登壇する舞台挨拶が24日、丸の内TOEIで開催された。

いよいよ2月28日に最終回を迎える『魔進戦隊キラメイジャー』。一年間にわたって"キラメキ"を届け続けてくれたキラメイレッド/熱田充瑠役の小宮璃央、キラメイエロー/射水為朝役の木原瑠生、キラメイグリーン/速見瀬奈役の新條由芽、キラメイブルー/押切時雨役の水石亜飛夢、キラメイピンク/大治小夜役の工藤美桜、キラメイシルバー/クリスタリア宝路役の庄司浩平らがファンの前に登場し、思いを語った。

大人気のイケメンアクション俳優でありながら、徐々にコメディ味のある素顔を見せ、幅のあるキャラクターで人気を集める押切時雨を演じた水石亜飛夢は、非常事態宣言で一時撮影中止になるなどさまざまな出来事があった作品を振り返り、「自分たちにとっても未知の状況で、不安もありました。でも、ファンの方々の声、作品のテーマ、そして役柄に救われました」とコメント。

さらに冒頭では、エピソード28「時雨泣き」で見せた、あの人気お笑いコンビをオマージュした漫才を彷彿とさせる、「フォレが、世界の押切時雨です。ピューウ」という全力の自己紹介を見せてくれた。エンディングダンスでは、その全力キレッキレぶりがファンのあいだでも話題になっている水石。映画では法被姿となっており、エンディングダンスでは足を開くポーズの「気合いメラメラ消防車~」のあたりで股引が音を立てて破れてしまうアクシデントがあったという。

これからの目標について水石は、「世界の押切時雨に追いつきたい。自分の名前は"アジアを飛ぶ夢"と書くので、名前のようになりたい」と夢を語った。

リーダー・キラメイレッドとしてキラメイジャーを引っ張ってきた熱田充瑠役の小宮璃央は、「いままでの戦隊は具体的なモチーフがあったけど、キラメイジャーは"キラメキ"という抽象的なものがテーマだったので、最初のうちは『大丈夫なの?』と心配の声もありました。でも、いまは応援してくれる方が増えてうれしい」と感謝を語った。

メンバーから「本当に成長した」と評された小宮。木原瑠生によると、撮影当初はかわいらしいけどどこか頼りない「ポメラニアン」と呼ばれていた小宮だが、最近はそれが「ゴールデン・レトリーバー」に変わったのだという。

さらに水石からは、小宮による独特な言い間違いが現場で"リオ語"と呼ばれていることも明かされた。代表的なものとしては、「マヌカハニー」を「ハヌカマニー」と勘違いしていたという。なお、"リオ語"はうつってしまうそうで、庄司はシアターGロッソの公演などで「語彙が"小宮化"していることがある」と告白した。

映画でウエディングドレス姿を披露したことも話題になっている速見瀬奈役の新條由芽は、この日も役柄同様に会場の観客に全身を使って手を振って応える姿が印象的だった。撮影では「人生で初めてウエディングドレスを着ることができました。足を上げることもできなくて、大変でした」と苦労を語った。今後の目標を聞かれると、「今後もたくさんいろんな役をこなしていきたいなと思っています。そして、キラキラ輝いた女性になっていけたらいいな」と弾ける笑顔でコメントした。

映画では、浴衣姿で屋台を楽しむ模様が描かれた小夜を演じた工藤美桜は、「今年はお祭りなどには行けない状況だったので、実際に屋台を用意していただいて楽しかった」と撮影を振り返った。なお、この撮影に参加しなかった木原は屋台を心底うらやましく思ったそうだが、そんな木原のために水石が撮影後、りんご飴とチョコバナナを持ってきてくれたのだという。

1年を振り返って工藤は、「自分としても小夜としても成長できた1年でした。周りの皆さん、ファンの方々のおかげで走りぬくことができました」と感謝の思いを込めた。

キラメイジャーの頼りになる参謀的な立場で支えたキラメイエロー/射水為朝役の木原瑠生は、映画と最近のエピソードを比べてみて、「自分で言うのも変だけど、ヒーローとしてのかっこよさが違う」と、特撮好きならではの視点で成長を感じたという。

現在シアターGロッソの公演出演のためリアルタイム視聴できないメンバーたちは、公演後にみんなでテレビシリーズを見るのが定番になっているのだという。先週の放送を受け、次回予告も流れたことで「最後の変身を見たときに泣いてしまいました。一年間やってきたものが終わってしまう。"終わらないで!"という気持ち」になったという。「これが特撮好きとしての気持ちから出た"終わらないで!"だったので感慨深かった」と、特撮ファンとしても十分に感情移入してしまうシリーズとなったことを実感したという。これからの目標については、「押切時雨のようなエンターテイナーになりたい。そのための僕なりの目標として、三大特撮制覇を夢として掲げたい」と熱く語った。

追加戦士として登場し、超ど級のインパクトと明るいキャラクターで人気を博しているキラメイシルバー/クリスタリア宝路役の庄司浩平は、撮影参加時は緊急事態宣言明けで現場も手探りの状況だったそうで「お宝さがしと同時にキャラクターも探している感じでした」と振り返る。世界中が苦しい状況に置かれているなかでも毎週明るい話題を届け続けてくれた作品について、「こういう状況のなかで『キラメイジャー』という作品を届けることができたのは意味があったと思っています」と力強く語ってくれた。

また、テレビシリーズは新型コロナウイルス感染症対策のため別々の収録となったエンディングダンスを、映画では一緒に収録できたことが印象に残っているという。そしてこれからの夢について質問された庄司は、「自分のやりたかった学業と一緒に俳優という仕事もやらせていただいて、またここからさらに視野を広げていけるようになりたい。まだ明確にはなっていませんが、人のためになる、人の助けになる仕事ができるようになりたい」とコメントした。

そして今回は6人そろって変身ポーズを披露する、というファンにはうれしい贈り物も。変身ポーズから名乗りまで、スペシャルバージョンの変身に、会場からは大きな拍手が送られた。

例年であればさまざまなイベントでファンの前に立つ機会もあったはずの「キラメイジャー」たち。イベントの最後には小宮が観客に向けて、「この一年間、本当にみなさまにお会いできたこと、そして今日みなさまの前に立ててうれしく思っております。またお会いできる日があれば…」と、ファンと空間をともにした喜びを語った。

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