メーカー純正品よりも小さく軽く、しかもコストパフォーマンスの高い交換レンズで定評のあるタムロン。昨年秋に発売した望遠ズームレンズ「70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXD」(Model A047)を、ソニーのフルサイズミラーレス「α7C」に装着して改めて試しました。軽量コンパクトなα7Cマッチする、取り回しがしやすく使い勝手のある望遠ズームレンズだと感じました。
70-300mm F/4.5-6.3 Di III RXDを手にすると、とてもスリムで軽いレンズに仕上がっていることを実感できます。重さはなんと545gで、サイズは長さ148mm、最大径φ77mmと実にコンパクト。α7Cに装着してもレンズがヘビーに感じることもなく、バランスがバッチリです。
このレンズ1本あれば、中望遠域の70mmを使ってのポートレート撮影から、300mmという望遠域での圧縮効果を活かした迫力のある風景撮影まで、幅広いシーンで存分に撮影を楽しめます。最短撮影距離はワイド端で0.8m、テレ端で1.5mと、このクラスの望遠ズームレンズでは使い勝手のよさが光ります。
レンズ構成は10群15枚。軽さを重視したレンズ構成でライトウェイトと画質を両立し、画面全体で高い解像力を発揮するように設計しています。フレアやゴーストの発生を抑えるコーティングも施されているので、逆光時の撮影でも安心です。
肝心の写りも、スッキリとヌケのいい描写を見せてくれました。オートフォーカスも高速で、独自開発のステッピングモーターユニットにより、精度と速さを実感できました。動作音が静かなので、動画撮影にも向くと感じます。
ズーミングもトルクが軽く、思った通りの画角に調整しやすかったです。ただ、持ち歩き時にレンズが自然に繰り出してしまうので、その点は注意が必要だと感じました。
小型軽量の設計で、日常的に使える望遠ズームレンズだと感じる本レンズ、カメラ側の設定でクロップモードにすれば450mm相当の超望遠撮影にも対応します。手ごろな価格に抑えており、手持ちの標準レンズのプラス1としてうってつけの1本だといえます。