シグマは2月19日、開発を進めていたフルサイズFoveonセンサーカメラの進捗状況を報告し、センサーの開発を白紙に戻すと発表した。これまでのセンサーの仕様では期待に応える価値が提供できないと判断したため。合わせて、同社の山木和人社長が「センサー開発プロジェクトの状況について」と題した動画でコメントを寄せた。

  • シグマが、フルサイズFoveonセンサーの開発を白紙に戻すと発表した

2018年にLマウントアライアンスへの参加を発表したシグマは、初のフルサイズFoveonセンサーを搭載したLマウントデジタルカメラを2019年に発売するとしていた。しかし、2019年のCP+で2020年への延期が発表され、2020年2月には製品化計画をいったんリセットしてセンサー開発から仕切り直すとの発表をしていた。今回、センサー開発そのものを白紙に戻すことになった。

  • 開発を進めていたフルサイズFoveonセンサーのサンプル

  • フルサイズFoveonセンサーを搭載したLマウントデジタルカメラの発売はたびたび延期されており、開発が困難だったことがうかがえる

現在は、社内で研究開発を進めている段階とし、カメラボディの開発には至っていないとしている。「真に価値のあるカメラを自身を持って届けられるよう、最大限の努力を続けていく」とコメントを寄せている。

「センサー開発プロジェクトの状況について」と題した動画でコメントを寄せたシグマの山木和人社長