エクスペディア・ジャパンは2月18日、「有給休暇の国際比較調査」の結果を発表した。調査は2020年11月18日~12月9日、世界16地域の9,200名を対象にインターネットで行われた。

  • 「通常の年間取得日数」と「2020年の取得日数」との比較

    「通常の年間取得日数」と「2020年の取得日数」との比較

世界16ヶ国(日本、アメリカ、カナダ、メキシコ、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、香港、マレーシア、シンガポール、韓国、タイ、台湾)における2020年の有給休暇取得状況を調査した結果、2020年は、世界的に有給休暇の取得日数が例年と比較して少ないことが明らかとなった。

調査地域のなかで唯一、例年より有給休暇取得日数が増加しているのは台湾で、通常は14日のところ、2020年は一日増の15日という結果に。対して日本は、例年(10日)より一日少ない9日となったが、昨年まで世界最下位の水準にあった日本は、2020年では世界16地域中9位に位置した。

  • 有給休暇を取得しない理由

    有給休暇を取得しない理由

次に、有給休暇を取得しない理由を尋ねたところ、世界的には「新型コロナウイルスの影響でどこにも旅行できない」(33%)が最多となり、新型コロナウイルスにより出かけられなかったことが世界的な有給休暇取得の低下に影響を与えたよう。

一方で、日本では「緊急時のために取っておく」(30%)と回答した人が最も多く、次いで「人手不足など仕事の都合上難しい」(22%)、「新型コロナウイルスの影響でどこにも旅行できない」(12%)という結果に。また「コロナ禍において有給休暇の取得は簡単だったか、もしくは困難だったか」という設問において「変化なし」と回答した人の割合は日本が最も多く、有給休暇取得という観点では、日本における新型コロナウイルスの影響は他の地域と比較すると少なかったことが伺える結果となった。

  • 直近で取得した休暇は「どこにも行かずに家で過ごした」と回答した人の割合

    直近で取得した休暇は「どこにも行かずに家で過ごした」と回答した人の割合

次に、新型コロナウイルス感染症による休暇の過ごし方について調査した。その結果、直近の休暇におけるステイホーム率が最も高かった地域は、日本で76%。そこで、「旅行の代わりとして休暇中に楽しんだことは?」と質問したところ、「動画配信サービスの番組や映画を見る」(32%)や「ゲームをする」(21%)、「料理をする」「読書をする」(ともに19%)が上位となった。

なお、コロナ禍により「死ぬまでに行きたい旅行先リストが増えた」という日本人は55%と半数を超え、「2021年は予定より旅行に費用をかけようと考えている」日本人は59%と約6割となった。