オアシスライフスタイルグループのオアシススタイルウェアは、展開している"作業着スーツ"ブランド「WWS(ワークウェアスーツ)」について、作業着の枠を超えたボーダレスウェアブランド「WWS(ダブリューダブリューエス)」として2月16日からリブランディングすると発表した。
そして、リブランディング初となる商品「WWS Bizモデル」を2月17日より発売する。
水道屋が作った作業着スーツとして人気に
WWSはもともと、同グループの水環境事業の作業をもっとスタイリッシュにして若者の採用につなげたい、という発想から生まれている。
グループCEOの関谷有三さんは「一番のポイントになったのは素材。『機能性と着心地』のバランスを究極的に取った素材としてアルティメックスを独自開発しました」と、見た目の良さと作業着としての着心地の良さを極限まで追求し、2年をかけて開発したと話す。
アルティメックスは、レインコートの2倍の撥水性、傘の1.5倍の耐水性、マウンテンパーカーの3倍の透水性、高いストレッチ性と速乾性を兼ね備えている高機能素材。国立鹿屋体育大学との共同研究で着心地に関する実証実験も行っており、疲労度は1/5に軽減、快適度は2.5倍にアップしているという。
その快適さが評価され、事業化3年で850社もの企業が制服などに採用しているほか、ユナイテッドアローズなど多くのアパレルメーカーでも使われている。
関谷さんは「WWSはアルティメックスのみで勝負している。スーツは季節性もなく、少ないSKUでやっていけるため、低価格で高品質が実現できた」と、これまでの実績に胸を張った。
洋服が売れない時代
近年では、SNSなどにより自己表現の手段がファッションだけではなくなり、以前ほど洋服が売れない時代になった。そしてコロナ禍による新しい生活様式の中で、仕事とプライベートの境目が曖昧になり、季節や場所を問わない服が求められる時代になりつつある。
そのため、WWSは「大量生産、大量消費を見直す時代が来た」として、リブランディングを決行。場面ごとに着飾る服ではなく、シンプルで、快適で、機能的な服、つまりあらゆる場面を超えて活躍する服として、WWSは「ボーダレスウェア」と新定義した。
使い捨てになってしまう低価格競争には参画しないが、高すぎない価格で提供していくことを表明。「今後は、服やトレンドに振り回されない生き方を提案していきたい。時間やコスト、ストレスや環境負荷も軽減し、サスティナブルで豊かな生活をWWSでもたらしたい」と関谷さんは話した。
寺田明日香さんがブランドのキービジュアル
ブランドリニューアルに関して、アートディレクターに葛西薫さんを起用。登壇した葛西さんは「打ち合わせの時に着て行ったんですが、小雨が降りまして少し濡れたんです。でも、そんなことを忘れてしまうくらいに快適で、濡れたことを忘れてしまうくらいにすぐに乾いたんですよ」と、自身のエピソードを紹介した。
また、WWSと葛西さんをつないだユナイテッドアローズの名誉会長、重松理さんは「私どものお客さんから、面白い人がいると(関谷さんを)紹介してもらった。実は、(作業着スーツの生地が)和装の雨コートの素材にいいのでは、という下心からお会いしたんです」と関谷さんとの出会いを振り返る。
また、アルティメックスの命名者でもある重松さんは、「究極っていう言葉が大好き。究極的な素材には、アルティメイトという言葉から発生したような表記をすべきだと思った」と、その命名理由も明かした。
そして、ブランドスローガンを「Be Borderless」とし、さまざまなハードルを跳び越えてきた女子100mハードル日本記録保持者の寺田明日香さんをキービジュアルに採用。寺田さんは、WWSを着用し、実際にハードルを跳び越えてステージに登場した。
以前からWWSの愛用者で、「この服、ハードル跳べちゃいそうですねってお話していたんです」と、そのストレッチ性に感動し、寺田さんからの提案で今回の演出が決まったと明かした。また、「洗濯が楽なのもいいところ」とママらしい視点でもコメントしていた。