アドビは、ブラウザ上でさまざまなドキュメントファイルをPDFに変換でき、テキスト追加やページ整理なども行えるサービス「Acrobat web」を提供開始。Adobe ID(無料)の取得のみで、基本的な機能が使える。
Acrobat webでは、Microsoft OfficeファイルなどのPDF変換や、PDFの圧縮(縮小)、JPEG画像化、PDFのMicrosoft Officeファイルなどへの書き出しが行える。テキストや注釈、電子サイン(署名)を追加したり、パスワード保護、ページ整理、複数ファイルを1つのPDFに結合するといった操作も可能だ。
いずれの機能もページ上部のナビゲーションバーからアクセスでき、デスクトップソフトウェアやアプリケーションのダウンロードは不要。使いたい機能を選び、ブラウザにファイルをドラッグ&ドロップしたり、デバイス内から使いたいファイルを指定するだけで作業を始められる。
アドビがGoogleと連携して2020年に提供開始した、Acrobat用のショートカット「.new」にも対応。ブラウザのURL欄に末尾が「.new」となっている短いコマンドを打ち込むと各種機能に直接アクセスできる。アドビでは以下の4つのショートカットを紹介している。
- PDF.new(Microsoft Officeファイルや画像をPDFに変換)
- Sign.new(入力と署名)
- CompressPDF.new(PDFを圧縮)
- ConvertPDF.new / WordtoPDF.new(Microsoft Word文書をPDFに変換)
編集機能の一部(PDF内のテキストや画像の編集、OCRによるテキスト認識、ページのトリミング)や、機密保持のための墨消し機能については、アドビが提供する「Acrobat Pro DC」の有料契約が別途必要。これらは無料で使える機能ではなく、PCアイコンや「デスクトップの無料体験を開始」といった表示で区別されている。
なお、PDFを編集したい場合、Acrobat webのホーム画面の推奨ツールに出てくる「PDFを編集」を選ぶと、Acrobat Pro DCの有料契約ページに移る。やや紛らわしいが、ページ上部からPDFの編集機能を選んだ場合は、Acrobat Pro DCを契約することなく、無料のままで利用できる。