キヤノンのレンズ交換式カメラ「EOS」シリーズ用の交換レンズ「RFレンズ」「EFレンズ」、累計生産本数が1億5000万本を達成しました。カメラ用交換レンズの累計生産本数としては世界最多となります。記録となる1億5000万本目に生産されたのは、RFマウントの大三元ズーム「RF70-200mm F2.8 L IS USM」でした。

  • EOSシリーズ用のRFレンズとEFレンズ、累計生産本数が1億5000万本に

1987年3月、AF対応フィルム一眼レフのEOS用交換レンズとしてEFレンズが誕生。EOSの初号機「EOS 650」と同時に販売を開始したのは、標準ズームレンズ「EF35-70mm F3.5-4.5」(発売時の価格は34,700円)、高倍率ズームレンズ「EF35-105mm F3.5-4.5」(同44,700円)、標準レンズ「EF50mm F1.8」(同25,300円)の3本でした。

1995年には累計生産1000万本、2009年には5,000万本、2014年4月にはカメラ用交換レンズとしては初めて累計生産1億本を達成。2021年1月に累計生産1億5000万本に到達しました。これまでに生産した1億5000万本のレンズを並べると約12,450mとなり、地球の直径(約12,742m)に迫る長さとなるそう。

生産本数の多さのみならず、世界初の技術を次々に搭載してきたのもEFレンズやRFレンズの特徴といえます。おもな世界初の技術は以下の通りです。

レンズ名 発売時期 世界初の技術内容
EF300mm F2.8L USM 1987年11月 超音波モーター(USM)搭載
EF75-300mm F4-5.6 IS USM 1995年9月 手ブレ補正機構(IS)搭載
EF400mm F4 DO IS USM 2001年12月 DO(積層型回折光学素子)レンズ搭載
EF24mm F1.4L II USM 2008年12月 特殊コーティング「SWC」採用
EF100mm F2.8L マクロ IS USM 2009年10月 角度ブレ補正とシフトブレ補正が可能なハイブリッドIS採用
EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM 2011年7月 全周180度から対角線180度までの画角をカバーするフィッシュアイズームレンズ
EF200-400mm F4L IS USM エクステンダー 1.4× 2013年5月 エクステンダー内蔵超望遠ズームレンズ
EF11-24mm F4L USM 2015年2月 世界最広角となる11mmの焦点距離
RF28-70mm F2 L USM 2018年12月 ズーム全域で開放F値2の標準ズームレンズ
  • 1.4倍のエクステンダー(テレコンバーター)を搭載したEFマウントの超望遠ズームレンズ「EF200-400mm F4L IS USM エクステンダー 1.4×」(実売価格は税込み130万円)