季節はまだ冬の寒さが残るが、PC業界は今年もホット!ということで、2021年も電脳街でも激戦区でトップランナーを続けているG-Tune : Garage 秋葉原店で、最新のPC事情を伺ってきた。さっそくレポートをお届けしよう。
第10世代Core i7とGeForce RTX 3070が強い!
「昨年に続いて第10世代のIntel Core i9と、NVIDIA GeForce RTX 3080の組み合わせも人気ですが、年末年始のセールと重なって一番売れたのがCore i7とRTX 3070を組み合わせたモデルです」と最新売れ行き情報を教えてくれたのは、前回でもおなじみ店長の川原宗一郎さん(以降、川原さん)だ。
例えば、Core i7-10700KとGeForce RTX 3070の組み合わせで199,800円、Core i7-10700無印とRTX 3070の組み合わせが159,800円と、どちらも買い得感が非常に強い、まさにコストパフォーマンスが非常に優秀なことがわかるモデルだ。「RTX 3070がRTX 2080 Tiと互角の性能を持っていると思えば、どれだけお買い得か分かりますよね」と川原さんも納得顔。どうやら、ここへきてゲーミングPCを購入するユーザーも目が肥えてきて、十分に下調べをしているのが分かる結果だ。
冒頭でも触れたとおり、いわゆるハイエンドモデルや、同じCore i7の10000番台クラスでも、RTX 3080と組み合わせたモデルも人気だそうで、ここから受け取れるのは、今買うならグラフィックスはRTX 3070以上にしておいたほうがよいということ。「全体的に要求スペックが上がってきていて、MMORPGであっても最近人気が出ているタイトルでは、Core i9、RTX 2080Ti以上といったウルトラスペックを要求するケースがあります。ハイエンドモデルは、将来的投資というだけでなく、今をストレスなくプレイするための選択肢になりますね」と川原さん。
一方、いわゆる10万円前後で買える入門モデルはどうだろう。「入門モデルでもあるGTX 1660もコスパの面ではとても優れているのですが、フレームレートを稼ぐにはどうしてもゲームのパラメーターを自分で細かく設定して最適化する必要が出てきます。もちろん、やりたいゲームの設定などはお教えしますが、自分でできるようになるとこういったモデルもまだまだ頑張れますよ」と川原さんもアドバイス。
割とカジュアルなスペックで動作するFPSもまだまだ人気なので、デフォルトでさっくさくに動くRTX 30シリーズでいくか、予算を押さえて周辺機器に投資しながらPCを育てていくミドルレンジグラフィックスか大いに悩ましいところだ。
予算には必ずゲーミングモニターを組み込むこと!
周辺機器の話が出たところで、ひとつ注意して欲しいことがある。「購入候補がRTX30シリーズへとシフトしている現状ですが、このハイスペックを活かすには最低でもゲーミングモニターとゲーミングキーボード、ゲーミングマウスは合わせてご購入していただけるようにしたほうが、よりパフォーマンスの向上が体感できるはずです」と川原さん。
せっかく144Hz張り付きのウルトラスペックでゲームが動作していても、肝心のモニターが60Hzのままでは台無しだ。それを避けるためにも総予算の中には144Hz動作のゲーミングモニターを入れておくのは必須だといえる。「例えば、店頭で限定販売だった23インチゲーミングモニター iiyama XU2390HS-B5は19,800円です。こちらはすでに売り切れですが、何かのタイミングでバーゲン価格で格安に買えることもあるので、店舗の情報などは常にチェックしておいてください」と川原さん。みなさんもチャンスを逃さないために、セール情報は積極的に取りにいくのがおススメだ。
キーボード、マウスに関しては前回から引き続き好調とのこと。「Logicoolのワイヤレスゲーミングマウスは、モデルチェンジと重なって、一時期市場から無くなってしまうほどの人気でした。当店では福袋対象製品としてストックされていたので、人気マウスを買うついでにキーボードも新調しようというニーズでとてもよく売れましたね」と川原さん。ワイヤードか、ワイヤレスかといった違いもプレイには大きく影響する。こうした周辺機器に関しても、変わらずチェックは怠らないようにしたほうがよさそうだ。
クリエイターモデルも需要アップ!
地域柄、ゲーミングPCがどうしても人気の中心になるが、ほかのモデルはどうだろう。「マウスコンピューターにはDAIVというクリエイターモデルがありますが、同ブランドのノートPCはとても人気がありますよ」と川原さんが教えてくれた。Core i7、RTX 2060、メモリ32GBとゲーミングPC並みのハイパフォーマンスモデルで、「写真を撮り始めて編集するマシンが欲しくなった」といった理由で購入するユーザーが多いのだとか。
確かにこのスペックであれば、画像はもちろん、動画編集もいけるし、ほとんどのゲームが楽に動く。「そうなんです。ハイスペックを活かして在宅ワークで使うという方もいらっしゃいますよ」と川原さんは補足する。ノートPCなので設置場所も選ばないし、不必要なときは簡単に仕舞っておける。自宅で使うならこれ以上の贅沢はないだろう。人気になるのもうなずける。
さて今回のリポート、いかがだったろう。これからはインテルの第11世代Coreプロセッサーや、AMD Ryzenの5000シリーズの動向もいよいよ気になってくる。今後はどんな変動があるのか、またの機会にお伝えしたい。